トヨタは2023年6月21日、高級ミニバン「アルファード」と「ヴェルファイア」を8年ぶりにフルモデルチェンジし、同日に発表・発売しました。
　
　インテリアでは、航空機の天井をイメージさせる多機能コンソール「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」を装備することが特徴です。

　アルファードは初代が2002年に登場しました。従来のミニバンで主流だったFR（後輪駆動）レイアウトではなくFF（前輪駆動）を採用することで、低いフロアと高い室内高を実現したことが特徴です。

　さらに、押し出しの強いデザインや高級感のある内装が評価され、2008年に登場した兄弟車のヴェルファイアとともに、上級ミニバン市場を活性化させました。

　8年ぶりのフルモデルチェンジではアルファードが4代目、ヴェルファイアが3代目となり、ボディサイズはそのままに、走行性能や快適性、内外装デザインを中心に刷新が図られました。

　そのなかでもインテリアは、先代の面基調のデザインと比べ、ドアトリムからインパネまで連続したラウンド形状となり、重厚なコンソールを装備することで、クルーザーのような包まれ感をもたらしました。

　特徴的なのはルーフで、2023年4月に初公開されたレクサス「LM」にも採用された「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」が挙げられます。

　このコンソールはクルマのルーフを貫くように設けられており、航空機のオーバーヘッドコンソールのようなさまざまな機能を持っています。

　コンソールには照明やエアコンの操作パネルが設けられており、左右のスライドドアやパワーウインドウの集中スイッチも設置。左右の乗員どちらからでも操作しやすくなっています。

　照明はシートポジションに合わせて調整可能なスポットタイプの後席用読書灯（エグゼクティブラウンジのみ）、64色のうち好みの色を選択できるルーフイルミネーションを採用し、これまでのミニバンには見られなかった天井部の見栄え向上にも役立っています。

　さらに、操作パネルだけでなくソフトパックのティッシュケースを収納できるスペースも2箇所設けられている点も特徴です。

　このように機能をセンターに集約することで、天井サイドがスッキリとし、頭上空間の拡大にも繋がっているといいます。

　また、ムーンルーフ（ガラスルーフ）はコンソールで仕切られるように左右に装備され、コンソールに設置されたスイッチにより左右独立で電動シェードの開閉操作が可能です。

　これらと合わせて振動の低減やマッサージ機能などを搭載した「エグゼクティブラウンジシート」や「エグゼクティブパワーシート」とともに、後席の居住性が大幅に高められています。

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　新型アルファードの価格（消費税込）は540万円から872万円、ヴェルファイアは655万円から892万円に設定されています。