トヨタ新型車の「キーレス音」変わった? 「プリウス」も変化 なぜ「カワイイ和音」へと改良? 大切な理由とは
近年登場のトヨタ車は、解錠・施錠時のアラーム音が変化しています。どのような意図があるのでしょうか。
無機質な「ピッピッ」から「和音」に
キーレス操作などでクルマのドアを解錠・施錠する時に、ウインカーの点滅とともにアラーム音が鳴る機能を設定する車種が多くあります。
なかでも、トヨタ車では近年登場の新型モデルで「音色」に変化があります。なぜ、音を変えたのでしょうか。
1990年代から、赤外線や電波通信などによって遠隔でドアの施錠・解錠ができるキーレスエントリーシステム(リモコンキー)が広く普及しました。
現在では、その発展形であるスマートキーの採用が広がり、キーを差し込まなくてもエンジンの始動ができるほか、ドアハンドルに設けられているスイッチを押して解施錠するタイプや、ドアハンドルを握るだけで操作できるものもあります。
こうした便利なキーに付随する機能として、動作したことを示す「アンサーバック」があります。
一般的には「ピッ」という電子音が鳴り、リモコン電波がクルマに届きドアが解施錠されたことを確認できます。
なお、車種によっては施錠を「ピッ」の単音で、解錠を「ピッピッ」という2回の連続音で示すものもあります。
しかし、現行型「アクア」や新型「プリウス」など、近年登場のトヨタ車では「ピッ」という高い電子音から、やや低めの音程でピアノのような音に変更されています。
なぜこれまで使い続けてきたアンサーバック音を変更したのでしょうか。トヨタのメーカー担当者は以下のように話します。
「これまで、アンサーバック音はピッピッと高音を発していましたが、この音は人によっては聞き取りにくい音程であるということが分かってきました。
そのため、「和音」と呼ばれる、より多くの方が聞き取りやすい音程のアンサー音を開発し、2021年に発売したアクアを皮切りに、シエンタやプリウスにも採用しています。
今後も車種のキャラクターなどを考慮して、採用を検討してまいります」
単に雰囲気のみで音を変えているわけではなく、長年採用しつづけたことで見えた「聞き取りづらい」という課題に対してのアプローチで変更したようです。
これについて気づいたユーザーも多くいるようで、SNSなどではさまざまな意見が寄せられています。
「なんの音かと思ったら新型プリウスのアンサーバックってピアノみたいな音するんだ、新鮮」「新型シエンタで初めて聞いて、アンサーバック音らしからぬ音に耳を疑った」など、従来の無機質な電子音に慣れている人は、アンサーバックの音だと思わず、意外性があるようです。
また、「60プリウスとアクアのアンサーバック音が美し過ぎて90ノアのピッピがダサく感じる」「アンサーバック音が近未来感あります笑」「新型アクア、アンサーバックの音が和音でかわいくなっとった」「新型シエンタやアクア、カローラもそうだった気がするけどドアロック、アンロックのアンサーバック音良いよね」など、音の変化に気づいたユーザーの多くが気に入っているようです。
一方で、従来のものが良いとする意見もあり、「60プリウスのキーレスのアンサーバックがイマイチ」「60プリウスのアンサーバック音がダサいと散々言われた」などとコメントするユーザーも。
賛否があるとはいえ、実際に音を聞いて気に入っているというユーザーも多く、聞こえづらい人にも配慮がなされています。このことから、他メーカーでもアンサーバック音が変わっていく可能性もあり、音色に関して注目してみるのも面白いかもしれません。
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