ホンダの技術はなぜ真似されない? 他メーカーが「センタータンク」を採用しない理由は? 軽や小型車の空間拡大に寄与
センタータンクレイアウトはメリットばかり? なぜ他社は採用しないの?
このようにホンダのセンタータンクレイアウトは、コンパクトなモデルにとってメリットが多い技術と言えます。
前述の通り、センタータンクレイアウトはホンダが特許を持っているため、勝手に他社が採用することは出来ません。
しかし、両社が協議の上で技術供与を行うことが可能です。実際に自動車メーカー同士では協業として技術供与による商品展開を行っています。
センタータンクレイアウトに関しては、2006年にホンダから技術供与を受けて三菱は軽自動車「i(アイ)」を販売していました。その理由について、過去に三菱は次のように説明しています。
「2013年まで発売されていた軽自動車『i(アイ)』は、センタータンクレイアウトが採用していました。
駆動方式にMR(ミッドシップ・リアドライブ)が取り入れられていたことが、採用の理由となります。
開発にあたっては、車種ごとに駆動方式や様々な条件などを考慮した最適なレイアウトを採用しているため、現時点では採用している車種はありません」

過去に三菱車に採用された経緯はあるものの、その後にセンタータンクレイアウトを採用した他社モデルは見かけませんが、なぜ採用しないのでしょうか。
考えられる要因としてセンタータンクレイアウトは、前述の通り燃料タンクの形状やプラットフォーム自体の設計変更にも影響が及びます。
そのため新たに採用するとなるのと、コスト面などで導入ハードルが高いことが予想出来ます。
実際に他社がセンタータンクレイアウトを採用しない背景についてホンダは「センタータンクレイアウトは、大幅に構造変更になることと、特許が理由で他社があまり採用していないと思われます」と話しています。
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このような背景によりセンタータンクレイアウトはほぼホンダのみが採用する技術となっています。
そしてこのセンタータンクレイアウトはN-BOXが売れている大きな要因とも言え、実際に2022年度まで軽四輪車の新車販売台数においては8年連続の首位を獲得するなど、競合との差別化として大きな要素を占めています。
Writer: くるまのニュース編集部
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