ありがとうの「サンキューハザード」は乱用注意? 人により伝わらない? スイッチひとつで「感謝」伝える新ランプを試してみた
後続車などに感謝の意を伝える「サンキューハザード」は、ハザードランプの正しい使用方法ではありませんが、あおり運転が話題になる昨今ではなんらかの形で感謝の意を示したいというユーザーも少なくありません。そうした中で「ありがとうランプ」という商品がありますが、実際に使用してみました。
「サンキューハザード」に代わる新たな手段?「ありがとうランプ」とは
いわゆる「サンキューハザード」は、数回点灯させ後続車に感謝の気持ちを伝える行為のことを指します。
厳密にはハザードランプの正しい使用方法ではありませんが、多くのドライバーが常識的なマナーとして行っているものです。
そんな中、ハザードランプに代わる「ありがとうランプ」というものを実際に使ってみました。

ハザードランプの正式名称は「非常点滅表示灯」で、「ハザード(hazard)」は「危険」という意味です。
その名の通り、やむを得ない事情で急な減速をする際や路肩などへ停車する際に、後続車や周囲のクルマに危険を知らせるために使用するのが本来の用途です。
実際には、「サンキューハザード」をしたことによって取り締まりを受ける可能性は低いと思われますが、ハザードランプの本来の使用用途とは異なっていることはまぎれもない事実です。
本来の用途と異なるハザードランプの使用によって、ドライバー同士で思わぬ事故を招いたり、危険に巻き込まれたりする可能性があるため、「サンキューハザード」を避けたほうが無難と言えます。
その一方で、SNSでは「前で走行してるクルマ、突然車線変更してくるし、『サンキューハザード』も出さないしマナー悪いな」「譲ったのに『サンキューハザード』もお礼もなかった…」というように、「サンキューハザード」を守るべきマナーと認識しているているユーザーも多いようです。
近年ではあおり運転が社会問題となっていますが、そのほとんどは些細なことが発端となっていると言われています。
本来の用途ではないとはいえ、「サンキューハザード」が事実上のマナーとなっている以上、それをしないことであおり運転を引き起こす要因となってしまう可能性も考えられます。
「サンキューハザード」をめぐるこうしたジレンマに対する解決策のひとつとして「ありがとうランプ」という製品が展開されています。
「ありがとうランプ」とは、その名の通り、「ありがとう」などと書かれた文字を視覚的にランプで表すことで、機械的なハザードランプよりもわかりやすく感謝の気持ちを伝えるものです。
点灯は車内に設置したリモコンで行うことができ、ドライバーが押しやすい位置に貼り付けすることが可能なため、ハザードランプを押すのと同様の感覚で使用できるようになっています。
道路運送車両法では、車外に向けた照明の明るさについて一定の規制がありますが、「ありがとうランプ」の明るさは300カンデラ以下となるように設計されており、各種法規に適合するように制作されています。
また、販売会社では「ドライバー同士の円滑なコミュニケーションを促すだけではなく、相手をホッとした気持ちにさせる効果があります」と説明しており、あおり運転防止にも効果的であることをアピールしています。











