地上最強の「ビースト」日本に現る! アメリカ大統領専用車「キャデラック・ワン」が話題に! G7広島サミットに合わせ複数台上陸へ

さすがは、アメリカ大統領専用車…ビーストの仕様は何がすごい?

 現在のビーストは約17億円をかけてセキュリティの強化が行われています。

 本体は約20cmの装甲メッキが施されており、耐爆仕様となっている車両底部には装甲床板が備わっています。

 窓の厚さは、なんと13cmもあり44マグナム弾を止めることが可能。ポンプアクションショットガン、ロケット式手榴弾、暗視装置、催涙ガス手榴弾がすべて搭載されていると言われています。

 また、化学物質による攻撃を受けた際には化学物質を車内に侵入させないよう、車内を完全に密閉することができ同時に特別な換気機能が作動します。

 分厚いドアはボーイング757ジェット機と同レベルの重さがあり、これらの装甲や装備によってビーストの重量は非常に重くなっており、静止状態から100km/hまでの加速には約15秒もかかるのです。

 まさに地上最強と言われるにふさわしい装備ですが、実は全部で10台以上が製造されています。

 近年は、日本には2台の全く同じ仕様のビーストが持ち込まれていますが、バイデン大統領の就任式にはビースト7台が参列。7台以外にも予備のビーストがスタンバイしていたと考えられます。

2023年5月13日、大統領専用ジェット「エアフォース・ワン」に搭乗するために「ビースト」から降りたジョー・バイデン大統領(画像:AFP=時事)
2023年5月13日、大統領専用ジェット「エアフォース・ワン」に搭乗するために「ビースト」から降りたジョー・バイデン大統領(画像:AFP=時事)

 また、バイデン大統領に代わって確実に変化している装備は「貯蔵される血液」です。

 ビーストには大統領が攻撃を受けて負傷し輸血が必要になった際の「血液貯蔵庫」が装備されていますが、NBCをはじめアメリカの大手メディアの報道にある通り、それら輸血用の血液は大統領自身の血液を貯蔵。それゆえ、大統領が代われば当然、貯蔵される血液も変わるというわけです。

※ ※ ※

 日本に持ち込まれるビーストには毎回、日本にある各国の大使館車両と同じ青地に白い文字で印字された「外」マークがついた青いナンバープレートが付けられています。

 なお、外ナンバーの最初の2桁はアメリカ大使館に割り当てられる「82」「83」「84」「87」の4種の国番号です。

 外ナンバーは日本国内に存在する大使館や領事館向けの車両として外務省によって交付されていますが一般のナンバープレートのように道路運送車両法に基づく番号標識ではないため、日本の保安基準を満たさずとも交付が可能となります。(大使館などで使用するクルマに初めて交付する際には販売証明書と任意保険の証書が必要となります)

 なお「外」ナンバーも一般のナンバープレートと同様、同じ番号のプレートが2枚1組となって交付されています。

 5月19日には初めてG7首脳がそろって平和記念資料館を視察する予定です。この際の移動もビーストが使われることでしょう。

【画像】これが地上最強「ビースト」の内装だ! さらに驚きの運ばれ方を写真で見る!(22枚)

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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