マツダの新型「高級3列シートSUV」2023年中に登場へ!? 最上級「CX-80」投入でSUVラインナップが激変する?
マツダのSUVラインナップはどうなる?
今後は新型CX-80がマツダの最上級SUVになり、その下にCX-60、CX-5、CX-30とラインナップが続きます。
このSUVラインナップを見ると、CX-60とCX-5は、性格が重複しやすいです。前述の通りボディはCX-60が少し大きくても、車内の広さに大差はありません。
価格は装備とのバランスを見るとCX-5が割安ですが、CX-60にも、300万円以下に抑えた2.5リッターガソリンエンジン搭載の「25S・Sパッケージ」があります。
現時点でCX-60には、後輪駆動のSUVという個性がありますが、レイアウトが同様のCX-80が発売されるとそれも薄れます。
CX-60は、車両の性格をスポーティに仕上げており、特に4WDモデルは足まわりを硬めに設定したことで、車両の進行方向を機敏に変えやすい特性になっています。
CX-60は、将来的には新型CX-80のショートホイールベース仕様に位置付けられ、同様のパワーユニットを搭載しながら走りの良さを強調。そこを見越して、CX-60は足まわりを硬めにセッティングしたといえそうです。
そのため、販売店でCX-60を試乗して、スポーツ性が強すぎると感じたら、新型CX-80を待つ方法もあるでしょう。
前述の通り、新型CX-80のホイールベースは3120mmになりそうですから、CX-60よりも約250mm長く、足まわりもマツダの最上級SUVとして快適性を重視するため、ステアリング操作に対する反応の仕方が穏やかになって乗り心地も柔軟な印象に変わり、基本的な機能は共通でも車両の性格はスポーティなCX-60とはかなり違うものになるでしょう。
また、そんなスポーティなCX-60は、現在の「エクスクルーシブスポーツ」よりもさらに高性能化されたグレードを将来的に投入する可能性もあるのではないでしょうか。
また、新型CX-80は最上級SUVになることから、価格も高くなると考えられます。
CX-60のノーマルタイプの直列6気筒3.3リッターディを搭載したグレードの価格帯は320万円から470万円。CX-8の直列4気筒2.2リッターディーゼルが330万円から490万円であることを考えると、新型CX-80の直列6気筒3.3リッターディーゼル搭載車は370万円から520万円に達すると思われます。
また、2.5リッタープラグインハイブリッドを搭載する最上級グレードは680万円前後となることが予想されます。
そしてCX-5は、後輪駆動によるスペシャルティなCX-60、新型CX-80とは異なり、直列4気筒エンジンのみを搭載する実用的な前輪駆動ベースの代表車種として進化するでしょう。全長も4600mm以下に収まるため、CX-60に比べて運転しやすく、車内の広さは同程度ですから空間効率も優れているほか、売れ筋の価格帯もCX-60に比べて安いです。
マツダのミドルサイズ以上のSUVは、大量な販売を目的とした買い得で実用的なCX-5、運転の楽しさを追求するスポーツ志向のCX-60、上級ワゴンの快適性と多人数乗車の機能を兼ね備えたプレミアムな新型CX-80をそろえ、駆動方式やエンジンの個性を生かした新たなラインナップを築くことになりそうです。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
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