クセ強め! 日産コンパクトSUV「ジューク」2代目未導入の「なぜ」? 日本ユーザーは「個性」より「実用性」重視!?
日産は世界市場に向けてコンパクトSUV「ジューク」と「キックス」をラインナップしていますが、現在日本でジュークは未導入の状態です。以前は販売されていたジュークが売られないのはなぜでしょうか。
「ジューク」と「キックス」異なる2つの小型SUVの違いとは
2010年、世界に先駆けてコンパクトSUVの市場を開拓した日産の初代「ジューク」ですが、2019年に2代目へフルモデルチェンジした後は国内への導入が途絶えてしまい、代わって同クラスの「キックス」が2020年より導入されています。
しかし従来型のファンなどからは「新型ジュークを売って欲しい」との声もあるようです。なぜでしょうか。
初代ジュークは、2010年2月に欧州で初披露されたのち、国内では6月より発売したコンパクトSUVです。
コンパクトスポーツカーの俊敏さとSUVの力強さ、安心感を融合したという独創的な成り立ちを持っています。
その象徴となるのが、大きく張り出したフェンダーや、スポーティな前後ランプ形状などで構成される個性の強いスタイリングでした。
当時の開発デザイナーは「より大きなサイズのSUVにもひけを取らない存在感を目指した」とその狙いについて話しています。
日本仕様のパワートレインは、1.5リッター自然吸気ガソリンエンジンに加え、2.5リッター車並みの動力性能を誇る新開発の1.5リッター直噴ガソリンターボエンジンもラインナップ。
ターボモデルには、トルクベクタリング機構付きの四輪駆動「ALL MODE 4×4-i」仕様も設定されました。
また日本に加え、英国でも生産された初代ジュークは欧州市場で特に好評を博し、2019年の時点で約100万台の販売実績を誇る人気モデルへ成長しています。
そして2019年9月、ジュークはフルモデルチェンジを実施。欧州5つの都市で同時発表を行うなど、ヨーロッパ市場を強く意識した刷新となりました。
初代のイメージを踏襲しつつ、よりクーペ風な流麗フォルムに進化した2代目ジュークは、英国の日産工場で生産を開始。一方日本で新型ジュークが公開されることはなく、後継車として導入されたのがキックスでした。
キックスは2016年にブラジルでデビュー。その後米国やASEAN諸国などに販売を拡大した、こちらもグローバル市場向けのコンパクトSUVです。
2020年5月にはタイでマイナーチェンジを実施し、内外装デザインをリニューアルしたほか、新たに電動パワートレイン「e-POWER」を搭載する大規模な変更でした。そしてこのタイ製モデルが同年6月に国内にも導入されたのです。
以前の取材で日産では「荷室や後席の広さといった実用性を求める国内ユーザーのため、より広い空間を持つキックスの導入を決めました」という主旨の回答をしています。
荷室などの広さよりもスタイリングの流麗さや存在感を重視したクーペスタイルの新型ジュークでは、こうした需要に応えにくいと判断されたようです。
ただしSNSなどでは、より個性の強い2代目ジュークを求める声も見られ「日本で売らないのが不思議」「(先代より)新型はカッコいい」「日本軽視がツライ」と、導入されないことを惜しむ声もみられます。
2022年には欧州でアライアンス先のルノーと共同開発したジューク ハイブリッドを追加設定するなど、ラインナップを拡大中の2代目ジューク。
国内では初代ジュークの時代に比べ、コンパクトSUVの市場は大幅に拡大している状況です。
しかし2023年5月上旬時点で、日産から新型ジュークの国内導入に関する一切の発表がないのが残念なところです。
そもそも初代ジュークが売れたのは、その後席を諦めたスタイリングのおかげ。ほんと、日産は日本国内のマーケティングを諦めてるよね。てか、まったく客の声を聞かなくなってしまった。勘違いなマーケティングのおかげで、どんどん車名が消えてゆく日産。責任者・・・変えたら?