え? 貨物列車で「軽」新車輸送!? コンテナに積まれた「ムーヴ」「eK」がなぜかカワイイ! どうやって運ぶ?

「マイカー」時代の到来とともに1960年代に急速な発展を遂げた鉄道貨物「車運車」

 一方のダイハツは、グループ全体の物流で排出されるCO2の総量を、2035年までに10%削減することを目指し、様々な取り組みをスタートしています。

 鉄道輸送もそのひとつですが、こちらも三菱と同時期の1996年頃より、京都貨物駅(梅小路・JR貨物)から新潟貨物ターミナル駅(JR貨物)間で取り組みを開始していました。

鉄道用汎用12フィートコンテナにすっぽりと収まるダイハツの軽自動車[資料:ダイハツ工業公式ウェブサイトより]
鉄道用汎用12フィートコンテナにすっぽりと収まるダイハツの軽自動車[資料:ダイハツ工業公式ウェブサイトより]

 三菱の軽自動車輸送と同じく、12フィート汎用コンテナ内に軽自動車+パレットを収めていたのですが、2018年には、パレットとフォークリフトを用いずに、自走でコンテナ内に積むための専用固定具を開発。積み込みを簡素化したことによって、鉄道輸送路線の拡大が可能となりました。

 現在では福岡貨物ターミナル(JR貨物)から新潟貨物ターミナル駅(JR貨物)間をはじめ、北九州貨物ターミナル駅(JR貨物)を起点に富山貨物駅(JR貨物)、北長野駅(JR貨物・しなの鉄道)、南松本駅(JR東日本・JR貨物)、金沢駅(JR西日本・IRいしかわ鉄道)間の計6区間で、軽自動車の鉄道コンテナ輸送が実施されています。

 ダイハツによると、今後も継続して新規路線を開拓していくといい、さらなる路線展開があるかもしれません。

 軽自動車輸送の場合、クルマが汎用の12フィートコンテナに入り、輸送にかかわる大きな新規開発や関連施設整備が不要だったことが輸送量の増加につながりました。

 近年の鉄道貨物は、貨物ターミナル駅でのトラック積み替えが容易なコンテナ輸送が中心となっており、ここに鉄道輸送普及のカギがあるように思います。

 2022年5月に三菱ふそうが、鉄道を利用したトラック輸送を行うと発表していますが、このプランでも、初期コストがかかる専用貨車開発ではなく、既存のコンテナや貨車の活用、もしくは小改造して使用することが予想されます。

 なお同社によると、「貨物1tを1km運搬する際のCO2排出量」は、営業用トラックが225gなのに対し、船舶は41g、鉄道はわずか18gのみとのこと。

 輸送時の大幅なCO2削減を実現するため、見直しの機運高まるクルマの鉄道輸送。今後の動向に目が離せません。

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2件のコメント

  1. 個人的には自動車輸送貨物列車といえば岡多線(トヨタ自動車上郷工場、1970–1984)を思い出す

  2. 個人的には自動車輸送貨物列車といえば、岡多線(トヨタ自動車上郷工場、1970–1984)を思い出す

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