16年ぶり復活してた!? 三菱のタフ顔SUV「エアトレック」! もはや“面影無し”な生まれ変わりぶりがスゴイ
2023年4月、三菱自動車が中国でエンジン車の現地生産を停止していると報じられましたが、一方で三菱は、中国広州汽車との合弁会社「広汽三菱」より「エアトレック」という名前のBEV(バッテリーEV)を販売しています。どのようなクルマなのでしょうか。
16年ぶりの復活を果たしていた三菱「エアトレック」
2023年4月、三菱自動車工業(以下、三菱)が中国でエンジン車の現地生産を停止していると報じられました。これは、中国市場での急速なEVシフトの影響といわれています。
そんな三菱は一方で、中国広州汽車との合弁会社「広汽三菱」より「エアトレック」という名前のBEV(バッテリーEV)を中国市場で販売しています。
国内でエアトレックといえば、2005年まで「アウトランダー(初代)」の日本仕様に用いられていた車名として馴染みがあるかもしれません。
エアトレックでは、当時の三菱「ランサーエボリューション」と同様のエンジンを搭載した“ターボR”といったコアなグレードも用意されました。
2005年の販売終了後、国外名であった「アウトランダー」名が用いられた後継車が登場し、現在は2021年にフルモデルチェンジした3代目アウトランダーが販売されていています。
そんなエアトレックですが、実は2代目モデルが2021年11月19日に開幕した中国・広州モーターショー2021で世界初公開されています。
2005年の終了以来、実に16年ぶりの復活となった2代目エアトレックですが、日本で販売されていた時と、SUVという形状は共通ですが、パワートレインをモーターに換えたBEVへと変化しました。
ボディサイズは、全長4630mm×全幅1920mm×全高1728mmと、国内でも販売される3代目アウトランダーの全長を少し短くして、車幅を拡大したようなサイズ感です。
そのエクステリアは、三菱らしい“ダイナミックシールド”が備わった力強いデザイン。三菱はこのデザインについて、「“Electric(電気自動車の「電気」)” “Expanding(カーライフの「拡張」)” “Expressive(三菱自動車らしさの「表現」)”という3つのキーワードからなる「“e”-cruising SUV」というコンセプトを元にデザインした」と語っています。
インテリアは、大型のディスプレイやARナビゲーションが備わった、先進的な仕上がり。直線を多用したシンプルながらも高級感のあるデザインです。
71.8kWhのリン酸鉄リチウムバッテリーを搭載した先鋒版と、69.9kWhの三元系リチウムバッテリーを搭載した硬核版の2グレードを用意。
それぞれ最大航続距離は、先鋒版が500km、硬核版が520kmです。
価格は、先鋒版が19万9800元(約385万円)から、硬核版が22万9800元(約443万円)からです。
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前述の通り16年ぶりの復活を果たしていた2代目エアトレックですが、広州汽車グループ傘下のEVブランド「アイオン」が展開する「V」というSUVと基本構造を共通とするクルマ。中国専用の電動車として発表され、今のところ日本で販売されることはない海外専売車種となっています。
魅力的だ。中国からの撤退の噂もある中、国内でアウトランダーPHEVをこの顔にして、5人乗りでバッテリーを日産アリアB9と同等の90㎾hにしてくれないだろうか。
少なくともアウトランダーPHEVのマイナー顔はこれにして欲しい。