警察はどう思ってる? 全国各地に点在する「悪質なご当地ルール」はどんな違反になるのか
ご当地ルールに関しては交通違反に該当する行為も多くありますが、地元警察はこのルールに対し、どのように感じているのでしょうか。
全国にはどのような「ご当地ルール」があるの?
全国各地には、その地域特有の交通ルールが存在し、「ご当地ルール」などと呼ばれています。
ご当地ルールに関しては交通違反に該当する行為も多くありますが、地元警察はこのルールに対し、どのように感じているのでしょうか。

全国には、その土地特有の交通ルール、いわゆる「ご当地ルール」が存在します。
ご当地ルールは多くの場合、交通違反や交通マナーの悪さなどをあらわす言葉であり、地元の人にも広く認知されています。
まず、有名なご当地ルールとして愛知県の「名古屋走り」があります。名古屋走りは特定の違反を示すものではなく、名古屋市周辺で見られる交通違反や危険な運転などを総称してそのように呼ばれています。
一例としては、ウィンカーを出さない車線変更や赤信号での進行、右折する際に直進の対向車より早く曲がる行為などがあげられます。
ウィンカーを出さずに車線変更をすると道路交通法第53条第1項に規定する「合図不履行違反」に該当し、また赤信号でクルマを進行させることは道路交通法第7条に定める「信号無視」の違反です。
さらに右折する際、直進の対向車がいるにもかかわらず強引に曲がる行為は、対向車の進行を妨げることとなり道路交通法第37条の「交差点優先車妨害違反」に当たる可能性があります。
交差点の中心の内側に寄らずショートカットで右折すれば道路交通法第34条第2項の「交差点右左折方法違反」になる可能性もあります。
またスピードを出して強引に右折し、右折した先にある横断歩道を渡っている歩行者の目の前を通り過ぎるクルマも存在しますが、その場合は道路交通法第38条第1項に規定する「横断歩行者等妨害等」の違反に該当するなど、さまざまな交通違反が関連しています。
この右折方法については同様のご当地ルールが他県にも存在し、茨城県では信号待ちで停止していたクルマが青色信号に変わった瞬間、またはその直前に猛ダッシュで対向直進車よりも先に右折することを「茨城ダッシュ」と呼んでいるほか、愛媛県では対向車が接近しているのに先に右折することを「伊予の早曲がり」と呼ぶケースがあるようです。

















