まもなく「春の全国交通安全運動」 神出鬼没な「移動オービス」増えてきた? 最新の“取締事情”とは
春の全国交通安全運動が、2023年5月11日(木)から20日(土)までの10日間実施されます。直近では、どのような取締りが行われているのでしょうか。最新の取締事情の一部を紹介します。
増えてきた移動オービス
2023年のゴールデンウィークは平日2日間を休むと最大9連休となりますが、春の全国交通安全運動が5月11日(木)から20日(土)までの10日間実施されます。
この期間で、クルマでの帰省や遠出をする人も増えると思いますが、気をつけたいのが、事故と違反です。
どちらも慎重な運転をすることでその確率を減らすことができますが、さらに交通取締りの予備知識を持つことで違反を減らすと同時に心に余裕を持った運転ができるでしょう。
そこでオービス(自動速度違反取締装置)情報アプリ「オービスガイド」を運営する筆者(大須賀克巳)が、最新の取締り事情を紹介します。
高速道路でも運用されるようになった移動式オービス
通学路や生活道路での運用がメインだった移動式オービスが、各地の高速道路でも運用されるようになってきました。
場所が判っている固定式オービスや半固定式オービスと異なり、移動式オービスは神出鬼没です。
高速道路上に設置される場所はサービスエリアやパーキングエリア付近、インターチェンジ付近、道路管理施設付近、非常駐車帯など様々です。
国内でも速度が出やすいとされる新東名高速も例外ではありません。但し高速道路での運用時には手前に予告看板が設置されていることが多く、路肩や中央分離帯にも注意を払って運転していれば事前に把握することが可能です。
移動式オービスは今まで東京航空計器のレーザータイプのものと、センシス(スウェーデン)のレーダータイプの2社の製品が使われてきましたが、そこに今年から新たに日本無線のレーザー式の製品が加わりました。
日本無線製の移動式オービスは3月より新潟県で運用されはじめ、最近岡山県内でも目撃情報がありました。
対する車載機器のレーザー&レーダー探知器メーカー2社から、センシス製に対応する製品が最近発表されましたが、日本無線の最新移動式オービスへの対応は不明です。
オービス開発メーカーと探知機メーカーの熾烈な開発競争にも目が離せません。都道府県により運用している移動式オービスの種類は異なりますので、もしレーザー&レーダー探知器の購入を検討している方は、自分の活動するエリア内でどのタイプの移動式オービスやレーダーパトカー/レーザーパトカーが運用されているのか?と、それに対応した製品なのかを調べてから購入することをお勧めします。
移動式オービスは、固定式オービスと異なり、青キップレベルの厳しい基準でも撮影・取締りされることがあるので、より制限速度を意識して走ることが大切です。
従来からのネズミ捕りや検問も健在
サイン会場と呼ばれる切符処理を行なう場所が必要なネズミ捕りの場合は、地元のドライバーには場所が周知されています。
しかし、県外のドライバーがその場所を把握することは難しく、制限速度や周囲のクルマの流れが不自然に遅くなるなどの変化に気を配った運転が大切です。
最近は歩行者横断妨害も厳しく、取締りを実施している場所が増えたり、一時停止を監視しているポイントも全国で健在です。
家族で出かける場合は、高速道路の料金所などで後部座席のシートベルトもチェックしているので、ドライバーは改めて乗員の全席着用を確認しておきましょう。
また、高速道路上で巡回している覆面パトカーなどは、従来速度超過違反を主に取り締まっていましたが、最近はあおり運転のニュースが増えた影響なのか車間距離不保持の取締りも増えています。
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半固定式オービス、新移動式オービス、新レーダーパトカーなど新たな取締り用の機器や仕組みが次々と登場しています。
これらの機器を使い、それまでは行えなかった通学路や生活道路などでの取締り、幹線道路や高速道路での神出鬼没な取締りも増えています。
時代に合わせ、あおり運転や横断歩道での事故を防止するための取り締まりも増えているなどその形を変えています。
クルマを運転する際は取り締まりにあわないようにするのではなく、“なぜそこで取締りが行なわれているのか?“を考えて運転すれば、それが無事故無違反に繋がってくるかと思います。
Writer: オービスガイド 大須賀克巳
2008年よりドライバーのための情報を共有するネットワーク作りにとりかかり、現在は「オービスガイド」(アプリ・WEB)を開発と運営。
北海道から沖縄まで、全国全てのオービスを定期的に現地調査。今後も取締り情報に限らず、車に乗る人が安全で快適に、楽しく運転できる仕組みを作りたいと日々奔走している。
“なぜそこで取締りが行なわれているのか?“
警察がきちんと考えて取り締まり場所を考えているとでもお思いですか?統計を使ってEBPMなどを考えているとでもお思いですか?どこを取り締まりをするのかによって、統計を分析することをもって交通事故の被害を最小化するということを考えていると思いますか?
現場の能力でそんなことはできるはずがありません。取り締まりしやすいことを考えているだけです。そんな程度の判断で、犯罪者(違反者)を生み出しているのです。
統計的、論理的に取り締まり場所を決定するべきですが、そんなこと全然できていません。
そもそも、交通取り締まりをする以上に大きな被害が出ている詐欺などがありますよね。大した被害を防ぐわけでもない交通違反を取り締まる以上に警察が優先的に取り組む大きな犯罪はあるのではないでしょうか?