交通違反を取り締まるだけじゃない! 普段「警察官」はナニしてる? 街を守る要「交番勤務」の実態とは
交番で働く警察官は、地域住民にとって最も身近な存在ですが、クルマを運転する人からすれば警察官というと違反を取り締まるイメージがあります。では、交番勤務の警察官は普段どんなサイクルで、どのような仕事をしているのでしょうか。
「交番のおまわりさん」の仕事とは!?
交番で働く警察官は、地域住民にとって最も身近な警察官です。児童に対する交通安全教室や街の会合への出席など、住民と連携した活動をおこなっている交番も多くあります。
では、街頭で見かける「交番のおまわりさん」は一体どのような勤務をしているのでしょうか。
交番の警察官は基本的に交替制の勤務をしており、多くの警察で当番、非番、週休(または日勤)を繰り返す3交替制の勤務を採用しています。
当番日は原則として午前8時30分から翌日の午前8時30分まで勤務し、勤務終了後には非番として自宅で体を休めたり、外出などが可能です。
そして次の日が週休日であれば完全なオフであり、日勤の場合は出勤して午前8時30分から午後5時15分までの勤務を行います。
警視庁では日勤、夜勤、非番、週休を繰り返す4交替制の勤務を採用しており、都道府県警察で最も規模が大きい警視庁ならではの勤務形態といえるでしょう。
交番の警察官の仕事は、パトカーやバイクなどによるパトロールはもちろん、担当する地区の各家庭や会社などを訪問する巡回連絡、事件や事故の対応、交通取り締まり、交番に来所した人の相談や落とし物の受理など多岐にわたります。
特に、巡回連絡では各家庭を訪問して防犯指導や住民の意見・要望をきく活動をおこなっており、警察官と地域住民が最も近くで接する活動といえます。
しかし、基本的に突然訪問する形になるため、住民に「警察官がいきなり来てビックリした」と驚かれることも。
巡回連絡はすべての家庭が対象ですが、住宅の多い場所や事件・事故の多い地域などでは警察官がなかなか訪問できないのが実情といえます。
また、交番の管内で発生した事件や交通事故の対応も交番の警察官の仕事です。
スーパー、コンビニなどでの万引きや、クルマに対する器物損壊などさまざまな事件に対応するほか、物損事故の処理なども行います。
これらの事件・事故のように急に通報が入る事案が多いため、交番内で食事をとっていても中断せざるを得なかったり、決まった時間に食事ができないことも多いです。
筆者が警察官として勤務していたときには、ラーメンやうどんなどの麺類は事案に対応している間に伸びてしまうため、食べないという人も多くいました。
夜間から早朝にかけても、交番の警察官が交代しながらパトロールや事案対応などを継続して行います。
人の外出が少なくなる夜間でも事件や事故が少なくなるわけではなく、お酒を飲んで泥酔した人の保護や大人同士でのケンカなどもたびたび発生します。
また、パトロール中にフラフラと運転するクルマを見つけて声をかけたところ、ドライバーが飲酒運転をしていたというケースもありました。
翌日の朝方には、地域の交通ボランティアの人とともに通学路での見守り活動や交番前での警戒活動を行います。
その後、次の当番勤務員が交番に出勤するため、勤務の引き継ぎを行い当番勤務を終えます。
前述のように丸一日の勤務であるため、たとえば午前2時から午前7時というように仮眠の時間も設けられています。
基本的に交番の仮眠室で仮眠をとりますが、緊急事案の場合には起きて対応しなければいけないこともあり、個人差はあるものの、熟睡は難しいといえるでしょう。
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交番の警察官は交替制勤務をしており、パトロールや事件・事故対応など幅広い業務を行っています。
家庭を訪問するのも交番で働く警察官の仕事の一つであるため、警察官が巡回連絡に来たときは「何かしたかも!?」と構える必要はありません。
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