ジムニーより小さい!? 全長3.3mの「超小型SUV」先行公開! スクエアデザイン採用「yep」を中国投入か 日本発売の可能性もアリ?
中国の超小型EV「宏光 MINIEV」を手掛けた上汽通用五菱が、今度は超小型純電動SUVを投入することが明らかとなりました。
ジムニーみたいな小型SUVを中国に投入か
日本でも発売当初は「45万円EV」として大きな話題を呼んだ、中国の超小型EV「宏光 MINIEV」。
それを手掛けた「上汽通用五菱」が、今度は超小型純電動SUVを投入することが明らかとなりました。
宏光 MINIEVは2020年8月に登場し、そのサイズ感や値段は中国でベストセラーになるだけでなく、世界中で大きなニュースとなりました。
現在は度重なる値上げで中国では3万2800元(邦貨換算:約64万9700円)から販売されていますが、それでもその勢いは止まることを知らず、2022年は40万台以上を販売。
その年の新エネルギー車販売台数ランキング(中国)では堂々1位の座に輝きました。
なお、中国内の乗用車全体の販売台数ランキングでも日産「シルフィ」とトップ争いをしている状況です。
しかし、あまりにも凄まじい数の受注によって宏光 MINIEVの納車に時間がかかりすぎて、他の中国メーカーが続々とライバル車種を後追いでリリースしている現状もあります。
このベストセラーEVを手掛けているのは、中国の上海汽車、アメリカのゼネラルモータース(GM)、そして五菱汽車の合弁会社「上汽通用五菱」です。
2002年に設立された同社は以前より小型ミニバンとして「宏光」シリーズを生産・販売しており、「宏光」の名はその頃からすでに人気車種として認知されていました。
2010年に最初のモデルが登場以来、現在ではベーシックな「宏光S」や、SUVの「宏光S3」、「宏光PLUS」などの派生車種が展開中です。
宏光シリーズは2018年に年間販売台数50万台以上を記録し、乗用車全体での販売台数ランキングでトップに君臨したこともあります。
現在は台数を減らしているものの、依然として「宏光」シリーズは人気車種であることには違いありません。
元の車種が培ってきた評判もあり「宏光 MINIEV」は爆発的なヒットとなった形です。
上汽通用五菱は宏光 MINIEV以外にも、同じプラットフォームを採用する超小型EV「Air ev」や「KiWi EV」も手掛けています。
また、これら2車種は日本のEVベンチャー「アパテックモーターズ」を経由して、日本でも販売されることが決定しています。
そして今回、それらに続く新たな超小型EVの存在が明らかとなりました。
この情報が判明したのは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)のサイトです。
工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国では自動車メーカーが中国国内で製造する新型モデルを正式発表する前に、その情報を工信部に届け出る必要があります。
工信部に届出された情報は基本的に毎月公開されます。そして2023年2月10日に公開された第368編において、上汽通用五菱の新EVが確認されました。
新たなEVは上汽通用五菱が展開する「宝駿」ブランドで展開される「悦也(英名:yep)」です。
公開されている画像には宏光 MINIEV同様のポップで可愛らしい雰囲気をまとっていますが、最低地上高は高くされ、張り出したフェンダーや前後バンパー、ルーフレールなど、「オフロードらしさ」を強調させる要素が確認できます。
角張ったシルエットもこのモデル特有のもので、その姿はまさに「超小型シティオフローダー」と言えるでしょう。
ボディサイズは全長3381mm×全幅1685mm×全高1721mmと、宏光 MINIEV(全長2917mm×全幅1493mm×全高1621mm)に近い寸法となります。
乗車定員は宏光 MINIEVと同じく「4人」となっていますが、大人4人が乗るには少々窮屈かもしれません。
パワートレインはリアに搭載された電動モーターで構成されており、出力は50kWと記載されています。
また、届出情報では明らかとなっていませんが、バッテリーはリン酸鉄リチウムイオン電池で、航続距離(CLTC方式)は303kmとなると噂されています。
「本格派オフローダー」と呼べるにはほど遠いスペックですが、上汽通用五菱ではこの「悦也」を「純電動シティオフローダー」と位置付けています。
このような超小型EVはどのメーカーもリリースしておらず、「悦也」は新たな市場を切り拓くかもしれません。
具体的な発売時期は不明ですが、工信部のウェブサイトに登場するということは、リリース間近であることを示します。
個人的には2023年4月に開催予定の上海モーターショー2023で何らかの情報が明らかとなるのではと予想します。
上汽通用五菱は今や、超小型EV市場では唯一無二の存在となっています。
中国国内のみならず海外展開も積極的で、先述の通り、日本でも2車種の超小型EVを投入します。
この新EVもそう遠くない未来、日本で走っている姿が見られるかもしれません。
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