アグレッシブすぎる!? スバル「レガシィ」が米でダイナミック進化! 日本でセダン復活の可能性はある?
スバルの主力モデルとして長年愛された「レガシィ」は、現在米国で独自の進化を遂げています。日本市場でのレガシィはどうなっていくのでしょうか。
日本で「レガシィ(セダン)」はどうなる?
スバル「レガシィ」は、初代モデルがバブル期真っただ中の1989年にデビュー。セダンとステーションワゴンのふたつのボディタイプを持ち、経営難に陥っていたスバル(当時は富士重工業)の復活に大きく貢献したモデルとして人気を博しました。
登場から30年以上が経過した現在、セダンの「レガシィ B4」は2020年に6代目をもって生産終了、ステーションワゴンの「レガシィ ツーリングワゴン」は2014年に後継「レヴォーグ」へと進化しており、レガシィの名称が残っているのはクロスオーバーSUVの「レガシィ アウトバック」のみです。
もっとも、このレガシィ アウトバックに関しても、海外では「アウトバック」の名称で販売されているほか、国内でもアウトバックと呼ばれることが多く、レガシィを継承するモデルという認識が薄れてきているといえるかもしれません。
スバル車の人気が高い米国では、実は7代目のレガシィ(セダン)が登場しています。日本市場でも復活する可能性はあるのでしょうか。
2019年秋に米国で発売された7代目レガシィは、新しいプラットフォームを採用して走行安定性と乗り心地が向上。安全装備も進化して、ドライバーの状態をチェックできるドライバーモニタリングシステムなども搭載しました。
このように米国で独自の進化を遂げているレガシィですが、日本に導入される可能性は残念ながら低いといわざるを得ません。
日本市場の傾向を見ると、SUVやミニバン、軽自動車が新車販売のメインとなる一方でセダンのニーズは減少。スバルだけでなく国産メーカーの各社はセダンのラインナップを縮小しています。
さらにスバルはセダンとして残っていた「インプレッサ G4」を2022年に販売終了し、残るのは「WRX S4」のみ。徐々にセダン以外のモデルに軸足を移していることがわかります。
一方で米国のレガシィは2022年に大幅改良を受け、大胆なグリルを装着するなどダイナミックなフロントフェイスに刷新。高性能な2.4リッターターボエンジンを搭載する「スポーツ」グレードはより一層アグレッシブなデザインとなったほか、スポーツチューンサスペンションを装着するなど走りの質を高めました。
さらには、アウトバックも同時に改良され、ワイルドなフロントフェイスに変更。現地ではタフな走りもこなせる「アウトバック ウィルダネス」というオフロードグレードも用意されるなど、フラッグシップSUVとして上質さをウリにする日本のアウトバックとは少々異なる方向に進化しています。
米国で販売されるレガシィやアウトバックは現地で企画・生産されるモデルであり、米国仕様が日本に導入されることはないとスバルは説明しており、市場ごとに適した仕様が展開されることになります。
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一方で、日本独自のモデルとしてレヴォーグがラインナップされています。オーストラリアやニュージーランドには2.4リッターターボエンジンを搭載したモデルが「WRXスポーツワゴン」などといった名称で輸出されていますが、米国には導入されていません。
5代目レガシィ ツーリングワゴンのボディが北米市場を意識して拡大して日本のファンが離れていったことを受け、日本で乗りやすいモデルとしてレヴォーグを投入。
現行モデルは2代目へとシフトしており、現在のスバルを支える主力モデルという役割を担っています。
レヴォーグの車名の由来は「LEGACY・REVOLUTION・TOURING」のアルファベットを組み合わせたもの。レガシィ ツーリングワゴンの伝統を引き継ぎながら、次世代に先駆けた革新により新たなツーリングカーの時代を切り開くという意味が込められているといいます。
快速ワゴンとしてもてはやされたレガシィ ツーリングワゴンのDNAはレヴォーグに継承されており、レガシィとしてのポジションはレヴォーグへとバトンタッチし、さらに進化していくと予想されます。
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