運転免許証（以下、免許証）は、3年もしくは5年のタイミングで更新が必要となりますが、免許証の写真について、写りがイマイチと思っている人もいるかもしれません。
　
　実は、免許証に使う写真は事前に撮影して持ち込むことができます。では持ち込んだ写真で免許証を作るには、どうすれば良いのでしょうか。

　免許証の写真は一度作成されると次の更新まで3年から5年間の間同じものを持つことになるため、できれば気に入った写真を使いたいものです。

　免許センターで青背景をバックにした写真撮影が一般的と思っている人も多いかもしれませんが、実は持参する写真を用いることも可能です。

　とはいえ、条件に満たしていないと受理されないため、いくつかのルールを守る必要があり、免許写真の判断基準は大きく分けて3つあります。

　まず1つ目に、道路交通法施行規則の基準を満たしているものとして、「縦3cm×横2.4cm」「無帽（宗教上又は医療上の理由がある場合を除く）」「正面」「上三分身」「無背景」であり、申請前6か月以内に撮影したものであることが条件のひとつです。

　なお、背景の色については青のほかピンクや黄色など、条件を満たしていれば免許センターで用いられる青以外の背景も可能です。

　一方で、正面の条件に対し「顔が正面を向いていない」「目線が正面を向いていない」などや、上三分身の条件に対し「顔しか写ってない（近すぎ）」「顔が小さい（遠すぎ）」などは判断基準を満たさないものと判断されます。

　2つ目には個人識別が容易にできるものである必要があり、例えば「明るすぎて顔が分からない」「めがねが光っていて目が確認できない」「タートルネックの服やマフラーなどで顔の輪郭が分からない」などは不適切な写真に該当します。

　これについて、警視庁や各都道府県警察のウェブサイトにて、写真やイラストなどで分かりやすく不適切な写真例が掲載されているため、事前に確認しておくのが良いでしょう。

　そして3つ目には、運転免許証が適正に作成できるものが挙げられ、「写真専用紙以外で印刷している」「傷・汚れ・変色がある」「頭上に余白（3mm程度）がない」などは基準を満たさないものとなります。

　こうした免許写真の判断基準は、免許センターにある免許証作成専用のカメラで撮影してもらう場合、気にする必要はありませんが、規定外の写真では免許証が作成できない可能性もあります。

　また細かい規定について、都道府県ごとに異なるケースもあるため注意が必要です。

　なお、2021年に運転免許証に使用する写真の基準が緩和され、カラー背景の使用のほかカラーコンタクトレンズの着用や、笑顔での撮影などが可能となりましたが、これも地域によって異なるため事前に確認が必要でしょう。

　ほかにも、地域によっては持ち込み写真の場合では通常の更新よりも時間がかかるケースも。

　例えば東京都では府中、鮫洲、江東の運転免許試験場でのみ対応しており、埼玉県では1日20人までの人数制限があり、前日までの電話予約が必要です。

　また神奈川県では作成に時間を要するとして後日の交付となるなど、都道府県によっては通常の更新手続きとは対応が異なる場合もあります。

　持ち込み可能な曜日が限られているという都道府県もあるため、持ち込んだ写真で免許証を作りたい人は手続きをおこなう免許センターの対応状況を事前に確認しておくようにしましょう。

　ちなみに、免許証の更新や交付にかかる手数料は、通常通り免許センターで撮影する場合と写真を持ち込む場合とで違いはありませんが、事前に写真撮影するための費用がかかる分、通常の免許証更新手続きよりはコストがかかります。

　写真撮影費用は、写真館などで撮影してもらうと安いものでも2000円程度かかりますが、駅やショッピングモールなどに設置されている証明写真機などでは700円から1000円程度、スマホなどで撮影したデータがあればコンビニで200円程度でプリントすることが可能です。

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　免許証の写真は免許センターで撮影されるのが一般的ですが、事前に撮影した写真を使うことも可能です。

　細かなルールや通常と対応が異なるなど、通常の更新より手間やコストがかかりますが、気に入った写真で免許証が作れるため、チャレンジしてみるのもいいかもしれません。