なぜ意外な場所で「軽自動車」が走っている? 謎ナンバー装着「N-BOXカスタム」が話題に… 海外の日本車事情とは

軽自動車はタイでもウケる? 過去の失敗例とは

 エンジンやボディサイズなど多くの制約があるなかで、高い機能性とオリジナリティのあるデザインを両立させている軽自動車は、海外のユーザーからも高い評価を得ているといいます。

 ただ、軽自動車は日本独自の規格であるため、実際には海外のユーザーニーズを満たすことは簡単ではないようです。

 たとえば、かつてスズキは「アルト」をタイへと輸出していましたが、販売不振により撤退したという過去があります。

 この点について、ある国産自動車メーカーの関係者は次のように話します。

「日本車人気の高いタイですが、軽自動車に対しては、アルトが撤退して以来『安かろう悪かろう』というイメージが根強く、現在でも敬遠される傾向が強いようです。

 そのため、われわれがタイ向けのエコカーを企画した際、軽自動車のサイズではなく5ナンバーサイズを選びました。

 こうした背景から、今回確認されたN-BOXは利便性で選ばれたものではなく、単なる興味本位のユーザーによる個人利用目的の並行輸入ではないかと思われます」

様々な使い方をされるトヨタのピックアップトラック「ハイラックスレボ」
様々な使い方をされるトヨタのピックアップトラック「ハイラックスレボ」

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 タイでは、税制優遇があることに加えて、都市部以外では道路インフラが整っていないことや高速域での走行が多いことなどから、頑丈で衝突安全性に優れたピックアップトラックが高いシェアを誇っています。

 実際、2022年の新車販売台数のうち、およそ60%をピックアップトラックが占めました。

 いかに日本車の比率が高いとはいえ、そのような現状のなかでは、日本の軽自動車が積極的に受け入れられる可能性は低いというのが自動車メーカーの見解のようです。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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