次期「GT-R」や「シルビア」は? 日産のアライアンスに新展開! ワクワクするクルマは日本で登場する?
2026年以降に新型EVが日本で発売される可能性も
次はインドです。近年、市場が急拡大し、ついに市場規模が日本を抜いて中国、アメリカに次ぐ世界第3位となりました。ここでは、SUVシフトなど市場のトレンドを踏まえて、ルノーと日産は新型モデルの導入を検討すると言います。
インドは輸出拠点でもあるため、インドから日本に直接輸出はないにしろ、日本市場も視野に入れたグローバルSUVの日本仕様が登場する可能性も否定できないのではないでしょうか。
すでに、インド市場を基盤とした小型グローバルSUV「マグナイト」がありますが、ルノーと日産の協業SUVモデルの多様化によって、そのなかから日本国内生産モデルが誕生するかもしれません。
このほか、インドでもラテンアメリカ同様にAセグメントEVの導入を検討します。
欧州については、やはり「(実質的に)欧州域内は販売される乗用車と小型商用車は2035年までに、EVまたはFCV(燃料電池車)100%」という規制対応で、EVシフトへの対応が急務となります。
そのうえで、欧州では2026年に生産予定のCMF-BEVプラットフォームをベースとした日産BセグメントEVのプロジェクトを推進するとしています。つまり、日本でいうコンパクトカーである「ノート」や「オーラ」級の新型EVが2026年以降、日本に登場する可能性があるということです。
さらに注目されるのが、2026年以降の導入をルノーと日産で模索するという、新型CセグメントEVでしょう。
日本市場では「リーフ」クラスということになりますが、これが次世代リーフなのか、それとも別モデルなのか、そしてセダンやSUV、クーペなど多モデル化はどうなるのか、日本のユーザーはとても気になるモデルになりそうです。
技術的には、800V対応という点も気になります。日本では現在、EV用の対応電圧は法規制によって最大450Vとなっており、これによって急速充電器の最大出力が事実上、抑制されています。
日産としては欧州での800V化を世界戦略車として位置付け、日本でも800V化に向けた動きを日本自動車工業会とともに推進する意向を示し、国との協議に望んでいく図式になるのかもしれません。
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今後、日産からは「Nissan NEXT」の次のステージとなる、日産独自の中期経営計画として、日本市場向けの新型モデルの可能性について詳しい説明があるでしょう。
EVシフトと「e-POWER」の高度化など、日産の電動化やクルマ造りが日本で今後どのように進むのかが注目されます。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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