クルマのペダルは踏み間違うもの? 高齢者に限らぬミス、頼れる「技術」で対策を
高齢者ドライバーによる事故が騒がれる昨今、その原因として「ペダルの踏み間違い」はよく耳にするでしょう。しかしこれは、高齢者に特有のものではありません。ドライバーなら誰しもやりかねないミスであり、そしてそれを防ぐ「技術」も充実してきています。
「ペダル踏み間違い」は、高齢者ドライバーだけの問題ではない
昨今、高齢者ドライバーによる交通事故がなにかと話題です。なかでも高齢者ドライバーに多いといわれているのが、「ペダル踏み間違い事故」。ブレーキのつもりでアクセルを踏んで急発進し、ぶつかってしまうというのが典型でしょう。
交通事故総合分析センターが2004(平成16)年から2013(平成25)年までの事故からまとめた「年齢層別操作不適事故割合」を見ると、75歳以上の「ペダル踏み間違い事故」は、ほかの年齢層の2倍から5倍も多いことがわかります。また「ペダル踏み間違いによる死亡事故」でいえば、約4割(39.6%)が75歳以上の高齢者ドライバーにより引き起こされているとも。
確かに高齢者ドライバーによる「ペダル踏み間違い事故」の多さは問題です。しかしそれはなにも、高齢者ドライバーの専売特許ではありません。先に述べた死亡事故の残り6割は、ほかの年齢層のドライバーによるものです。ちなみに、同じく交通事故総合分析センターの調査によると、「ペダル踏み間違い」をはじめ「ハンドル操作不適」「ブレーキ操作不適」「その他操作不適」をあわせた「操作不適事故」の割合が多いのは、高齢者ドライバーに限らず、24歳以下も同様に多いと指摘されています。
つまり「ペダル踏み間違い事故」は、高齢者だけでなく、すべてのドライバーの問題なのです。