こりゃ凄い! 日産の「ハコスカSUV」がお披露目されていた! 幻の実車展示もナンバー取得… 謎の「ラコスカ」とは
「スカイライン×SUV」といえば、かつて日本でも販売されていた「スカイラインクロスオーバー」が有名です。そんななか日産京都自動車大学校はハコスカSUVなるモデルをお披露目していました。
スカイラインSUVならぬハコスカSUVとは
日産京都自動車大学校(京都校)は、東京オートサロンや大阪オートメッセにて個性的なカスタムカーを展示します。
そのなかで、リアル開催が中止となった東京オートサロン2021ならび大阪オートメッセ2021に向けて制作されたのがハコスカSUVこと「ラコスカ」というモデルですが、どのような特徴があるのでしょうか。
京都校は日産が誇る名車の「3代目スカイライン(ハコスカ)」と「ラシーン」を融合させたラコスカというモデルを過去に制作しています。
スカイラインの歴史は、1957年4月にプリンス自動車(富士精密工業)から登場しました。
このモデルは、「プリンスセダン」の後継車として開発され、サイドのクロームメッキモールやテールフィンなどアメ車風なデザインを採用しているのが特徴です。
その後、1969年に3代目となるハコスカでは日産ブランドとなり、初代「スカイラインGT-R(PGC10型/KPGC10型)」が設定されました。
一方のラシーンは、1994年に市販モデルを発売。プラットフォームや主要なコンポーネントは、当時販売していたコンパクトセダンの7代目「サニー」から流用しています。
エクステリアはステーションワゴンを短くしたスタイルとなり、フロントにグリルガードが配置され、ルーフレールや、テールゲートには背面スペアタイヤを装着するなどかつてのRVのような見た目でした。
パワートレインは、1.5リッター直列4気筒エンジンに5速MT/4速ATを設定。駆動方式はすべてフルタイム4WDとなっています。
そんなハコスカとラシーンを融合させたのがラコスカで、テーマは「『日産DNA 他がやらないことをやる』」としています。
また車両コンセプトについて京都校は「『今 求めるハコスカの姿』という根強いハコスカファンを唸らせる車両にしたい。現代に走るハコスカをイメージ、家族でキャンプに行ったり、釣りに行ったり、買い物に行ったとマルチに使えるオフロードタイプです」と説明しています。
ラコスカは、1998年式のラシーンのボディやエンジンを流用。見た目はフロントは「まさにハコスカ!」となり、独特のヘッドライトやグリルバンパーが装着されています。
しかし、リアから見ればラシーンの特徴であるテールゲートの背面タイヤがRV感を主張しています。
また足回りには、タイヤにミシュラン「CROSS CLIMATE(185/65R14)」、ホイールにワタナベ「タイプB(14インチ)」、サスペンションにラルグス「SPEC S」を組み合わせています。
このラコスカについて、当時の担当者は次のように話しています。
「ハコスカをモチーフに『現代に合ったハコスカ』を作りたいとワゴン型の『ラコスカ』の車両製作がスタートしました。
ターゲットカスタマーなど決める時間もなく車両製作にあたり、学生の気性もまちまちでコロナの影響もありコミュニケーションを取る時間・活動なども制限されチームワークはボロボロでした。
世の中がコロナ一色になるなか、各イベント中止のあおり受け『東京オートサロン』『大阪オートメッセ』両イベント中止という形で幕を閉じました。
ただし、東京オートサロンの中止で開催されることになった『サロンTV』にはラコスカが出演。最終的にはナンバーも取得しました」
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またこの年の京都校では、ハコスカのレストアも進めていました。
この個体は、パワートレインには第二世代(R32、R33、R34)に搭載されるRB26DETTを搭載するなどエンジンスワップを実施。
さらにタイヤにミシュラン「エナジ―セーバー4(175/55R15)」、ホイールにエンケイ「ネオクラシック92(15インチ)」、サスペンションにリッツ「DUMPER ZZ-Rフルタップ式車高調」を組み合わせていましたが、最終的には未完成で終わったといいます。
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