DIYで「タイヤ交換」ナットの締めすぎ注意! 最悪ちぎれる!? 正しいホイールナットの締め方とは
正しくホイールナットを締める手順とは
正しい締め方は、最初にすべてのホイールナットを軽く装着しますが、まだ締めるというほどではない状態にします。このとき、交換するタイヤはできれば路面に設置するギリギリくらいにジャッキで浮かせておくのが好ましいです。
次に、タイヤとホイールが適正なポジションに来るように微調整します。いわゆる「センターを出す」という作業です。ここでタイヤの取り付けが路面に対して水平(垂直)になっているかを目視で確認します。

その次は、1か所をある程度レンチで締めたら、その対角線上のナットを締め、これをほかのナットでも同じ手順で締めていきます。4つまたは5つあるホイールナットを徐々に均一な力加減(トルク)で締めていくのが正しい締め方です。
ちなみに、規定トルクは車種ごとに微妙に違います。普通自動車は100N・mから120N・m(10kgf・mから12kgf・m)、軽自動車は70N・mから90N・m(7kgf・mから9kgf・m)が一般的ですが、実際に作業するときに取扱説明書などで確認しておきましょう。
規定トルクをきっちり守って締めるには、トルクレンチと呼ばれる専用工具が必要ですが、一般的なドライバーは車載工具のひとつとして同梱されている「L型レンチ」で締めている人がほとんどでしょう。これではホイールナットは締められないのでしょうか。
「トルクレンチのほうが正確な数値を目安にできるのでベストな選択ですが、もちろんL型レンチでも作業自体はできます。ただその場合も締めすぎに注意して、ひとつを締めたら対角線上のナットを締める、その隣のナットを閉めたら同じく対角線上のナット、という順序を守ってください。
数値は分からないので勘に頼ることになってしまいますが、一般的な男性が腕力で締めた後、レンチで動かないか確認するだけで十分です。むしろ一度に締めすぎるより、装着後に100km程度走行したら改めて軽く『増し締め』すると良いでしょう」(S整備士)
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トルクレンチは3000円から5000円程度で販売されているようですが、用途が限られているだけにわざわざ購入しないという人もいるかもしれません。その場合はプロに頼んで正しい規定トルクで締めてもらうのが安心です。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。



















