超ド派手「コンパクトカー」がスゴい! 謎の「イタルマーチ」はなぜ誕生? 日産校の学生が手掛けたカスタムカーとは
日産京都自動車大学校が2019年にお披露目した「マーチ」をベースとするカスタムカーがかっこいい出来栄えでした。
なんだこれは…イタルデザインのマーチとは
日本市場において約40年の歴史に幕を下ろした日産のコンパクトカー「マーチ」。
そんなマーチですが、2019年に斬新なデザインが特徴となるモデルがお披露目されていました。
そのモデルを制作したのは、日産の自動車専門学校となる日産京都自動車大学校(以下京都校)です。
同校のカスタマイズ科は2017年4月に開設され、大阪オートメッセ2018では日産「サニー(KB10)」と日産「リーフカスタム」を出展。
そして、大阪オートメッセ2019にマーチをベースにしたカスタムカーをお披露目しました。
このカスタムカーは「若者のクルマ離れを阻止せよ」をコンセプトに安価で購入しやすいマーチ(K13)に注目したといいます。
パワートレインを「マーチNISMO」のエンジン(MR16型)を移植し5速MTと組み合わせることで、運転しても楽しいクルマに仕上げられました。
見た目は「GT-R 50周年」にちなんで発売された「イタルデザイン」風に仕上げ、乗り手の“心踊る様な”フォルムが再現されています。
さらに足元は、タイヤにミシュラン「PILOT SPORT3(205/45R16)」、ホイールにレイズ「VOLKRACING ZE40」、サスペンションにブリッツ「DUMPER ZZ-R フルタップ式車高調」を装着することで、よりスポーティなモデルとなりました。
このイタルデザイン風のマーチについて、当時の担当者は次のように語っています。
「7名の学生が前年に大阪オートメッセ2018に出展した『サニー』を追い越すべくスタートしました。
まず、取り組んだのは先輩方が『製作に使用した時間の見直し』夜遅くまではバイトがあるから無理、土曜日、日曜日は返上したくない。
何をすべきか1から考えた結果、FRP製作業者へ足を運び、1から製作過程を学ぶ事を選択、そこで大阪にある『カスタムショップ ジャスティス』に1週間、学生・教員が修行に行き、学校に技術・知識を落とし込むところからスタートしました。
本当に多くの人に助けられFRP販売店『クニケミカル』に学科授業をしてもらったり、今の京都校のベースを学生と作り上げたことを覚えております。
車両製作では、前年のカスタマイズ科の車両や『なぜ人気だったのか』『入賞できたのか』を分析し、表裏一体の理論を見つけ出しました。
例えば『白の逆は黒』というテーマが前年学生の車両にはあったのです。
サニーには『古い物を新しく』これも表裏一体、クルマも『ベースは旧車だがエンジンは新しい』、リーフとサニーは『古いガソリン車と最新電気自動車』、色は『サニーが青でリーフがオレンジこれは補色の関係で逆の色』など表裏一体がキーワードでした。
そして、今回の学生と悩みに悩んで作ったクルマが『イタルマーチ』。
このクルマは、日産で一番安い普通車のマーチと一番高価なイタルデザインGT-R」をドッキングしたら世の中に受けるんじゃないかとプロジェクトが動き出し製作していきました。
コンセプトは『若者の車離れを阻止せよ!!』また、京都を連想してもらえるように『ボンネット裏に本物のもみじ』をあしらいました。
構想期間に時間は使いましたが、時間管理もしっかり行い大阪オートメッセ出展をした結果、学生の考え通り、イタルマーチはコンテストで2位を受賞するという快挙を上げることが出来たました。
車検対応では、改造に次ぐ改造で排ガスレポート・音量レポートなど時間がかかる書類が多く 学生が卒業してから4月、教員主導でナンバー取得することが悔やまれる年でした」
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また京都校はその後も東京オートサロンや大阪オートメッセに「シーマSUV」や「フェアレディZ SUV」といった夢のようなカスタムカーをお披露目して、年々注目度が高まっています。
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