「それ違反ですよ?」 クルマに欠かせない「スマホホルダー」 設置トラブルを防ぐ「注意点」とは!?
いまや車内でスマホを利用する際には必要不可欠となった車載用「スマホホルダー」ですが、設置する場所には注意が必要です。思わぬ違反を犯さないよう注意したい、スマホホルダーの取り付け方法について紹介します。
フロントウインドウへの指定部品以外の取り付けは禁じられている
車内でスマートフォン(スマホ)のカーナビアプリや音楽アプリを利用する際、重宝するのが後付けの車載用「スマホホルダー」です。
しかし設置位置や場所に注意をしないと、思わぬ「違反」や「破損・故障の原因」となってしまう場合もあるといいます。何が問題なのでしょうか。
まず前提として、車載のスマホホルダーをフロントウインドウへ設置するのは基本的にNGです。
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2010.3.29】〈第三節〉「第195条(窓ガラス)」には、窓ガラスに貼り付けて良いものが規定されており、それ以外のものを貼り付けることが禁止されています。
具体的に貼り付けが認められているのは、後写鏡(バックミラー)、公共の電波の受信のために前面に貼り付けるアンテナ(ETCアンテナなど)や、指定の通信機器やカメラ、感知器(ドライブレコーダーなど)が該当します。
ちなみに貼り付けが禁止されている窓ガラス部は、フロントウインドウのほか、運転席・助手席のサイドウインドウが対象となります。
後席のサイドウインドウやリアウインドウは対象外ですが、最近のミニバンや軽自動車などに多い運転席・助手席の斜め前にあるフロントクォーターガラスや三角窓なども対象となる点には注意が必要です。
そのため、スマホホルダーを吸盤や両面テープなどで対象となる窓部分へ設置し、前方などの視界を妨げた場合には、保安基準違反となります。
なお条例には「運転者の視野の確保に支障がないもの」との記載もありますが、これはダッシュボード上へスマホホルダーを設置する場合にも重要なポイントです。
地図アプリを使う時などは、視認しやすいダッシュボード上に貼り付けて設置するのが便利です。
しかしダッシュボード上に貼り付ける際は、やはり「前方視界基準」に違反しない位置に取り付ける必要があります。
前方視界基準では「自動車の前方2mにある高さ1m、直径0.3mの円柱(6歳児を模したもの)を鏡等を用いず直接視認できること」との記載があります。
スマホを設置した状態でこの基準をクリアするような位置に取り付ける必要があるのです。
また、スマホホルダーをダッシュボード上に両面テープなどで設置する場合は、貼り付ける場所の材質にも注意が必要です。
柔らかい表皮の部分に貼り付けた場合、ダッシュボードの表皮や内部のクッションが劣化し、貼り付けた部分に跡が残ったり、表皮ごとスマホホルダーがはがれ落ちてしまったりすることもあります。
両面テープで貼り付ける場合は、表面を押してへこむような柔らかい表皮の部分を避け、固い部分に貼り付けるように注意が必要です。
なお、両面テープなどで取り付ける際は、貼り付け面が汚れていると使用中にスマホホルダーがはがれて、スマホごと脱落するおそれがあります。
そのため取り付ける前には、貼り付け面を中性洗剤や専用のクリーナーで清掃したうえで貼り付けると良いでしょう。
また冬の低温時などは、両面テープなどの貼り付け時の強度が下がるおそれもあります。
車内をエアコンで常温にしたうえで貼り付け、そのあとは両面テープなどの固定が確実になるよう、24時間スマホを装着しない状態で固定しておくと、よりしっかり取り付けることができます。
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