地味に人気? どこでも荷台泊な「軽トラキャンプ」車中泊と何が違う? 軽トラならではの注意点も
最近では車内で寝泊まりする「車中泊」の人気が続いていますが、なかには軽トラを使った「軽トラキャンプ」も人気のひとつだといいます。具体的にどういった特徴があるのでしょうか。
軽トラで「車中泊」その特徴は?
アウトドアブームの高まりもあり、自分で好きな場所へ出かけられる車中泊が流行しています。
なかには軽トラック(以下、軽トラ)を利用して車中泊をするユーザーもいるようで、一部では「軽トラキャンプ」と呼ばれています。では具体的にどういったものなのでしょうか。
SNSでは車中泊に比べると数は多くないものの、軽トラを利用して寝泊まりをする荷台ユーザーの投稿が多数見られます。
では、軽トラキャンプは車中泊とどのような違いがあるのでしょうか。
一般的な車中泊は、クルマの後部座席を倒しフラットにして寝る場所を作ったり、バンタイプの車種であれば荷室にベッドや棚を備え付けたりするケースもあります。
一方で軽トラの場合、車内は運転席と助手席の2席のみで後部が荷台となっているため、横になる際は助手席を倒し、座席と荷台の間にあるスペースを利用して斜めに寝たり、荷台にテントを設置して寝室のようにしたりするケースがあります。
また軽トラキャンプは、一般的な車中泊との違いとして、後部の荷台のスペースを使った「荷台泊」が大きな特徴のひとつといえるでしょう。
荷台泊は、テントのフレーム部分をネジなどで荷台に固定し、その上からテントシートをかぶせてなかに寝室スペースを作る方法や、荷台の上に一般的なキャンプ用テントを張る方法があります。
クルマにネジなどを使って設置するテントについてはネットで購入できるほか、ホームセンターやクルマ関連の店舗でフレームやテントカバーなど必要な部品を購入して自作することも可能です。
軽トラの荷台にテントを設置して車中泊をおこなうことで、一般的な車中泊と比べてより開放的な気分が味わうことができるといえます。
テントの網戸ごしに鳥のさえずりや川のせせらぎを聞くことができ、自然を満喫するにはもってこいです。
また、キャンピングカーや荷室の広い車両を購入する場合と比べてコストを抑えられる、テントの色や模様を気分に合わせて変えるなどファッション性を楽しめるといった魅力もあるといえるでしょう。
一方で、軽トラキャンプではいくつか注意する点があります。
まず、設置するテントの高さや幅などに気をつけなければいけません。
テントを蝶ネジといった簡易的な方法で取り付けた場合は、テントは軽トラの「積載物」とみなされますが、積載物の高さは地面から2.5mまで、積載物の幅についてはクルマの幅にその幅の10分の2を加えた長さまでと道路交通法施行令第22条で決められています。
これらの規定を超えると軽トラの出発地を管轄する警察署で制限外積載の許可をとらなければいけなくなる可能性があるため注意が必要です。
また、テントのフレーム部分を荷台に溶接やリベットと呼ばれる道具などで容易に外せないように設置した場合には、車体の形状が変わったとみなされ、「構造等変更検査」と呼ばれる手続きが必要になる可能性もあるため、テントの設置方法についてもよく検討することも大切です。
このほか軽トラの荷台で車中泊をおこなう場合には、防犯面にも注意しましょう。
キャンピングカーやバンタイプのクルマなどはドアにロックをかけることが可能ですが、テントの場合はジッパーを開けて中に入るという構造上、いきなり人が入ってきたり、物を盗まれたりするなど万が一のトラブルに備えなければいけません。
テントのジッパーにダイヤル式ロックを取り付ける、防犯ブザーを用意するといった防犯対策のほか、明るい場所や周囲に人がいる場所などを選んで車中泊をおこなうと良いでしょう。
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増えつつある軽トラキャンプは、一般的な車中泊に比べ開放的な気分を味わうことができるのが魅力のひとつといえるでしょう。
なお道路交通法第55条第1項では、荷台に人を乗せた状態で走行することを原則禁止しています。
積載している貨物を見守るために荷台に人を乗せる必要がある場合や、出発地の警察署長が許可した場合などは例外とされているものの、安全運転をしなければ荷台に乗った人がケガをする危険性もあるため、特段の事情がなければ、荷台に人を乗せて走行するのは控えるべきだといえます。
軽トラキャンプをおこなう際は注意点をおさえつつ、安全におこないましょう。
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