ついていれば「高級車」の証し!? 後席の「アームレスト」は昭和の時代なぜ「特別」だったのか

かつて後席に「リアアームレスト」が備わるクルマは「高級車」だといわれていた時代がありました。いまでは軽自動車にも一般的なこの装備がまだ“特別”なものだった昭和の自動車事情を振り返ります。

後席中央から引き出す「アームレスト」はかつて「豪華装備」だった

 いまでは多くの乗用車に備わる後席の「リアアームレスト」ですが、かつてはそれ自体が「高級車の証し」と呼ばれるほど「特別な装備」だった時代があります。
 
 そんな昭和の時代の高級車事情を中心に、リアアームレストの歴史を紹介します。

昭和のころは後席にアームレストがついているだけで「高級車」もしくは「高級グレード」と一目置かれる存在でした[写真は「フォルクスワーゲン サンタナ」に備わる後席のセンターアームレスト]
昭和のころは後席にアームレストがついているだけで「高級車」もしくは「高級グレード」と一目置かれる存在でした[写真は「フォルクスワーゲン サンタナ」に備わる後席のセンターアームレスト]

 クルマの後席に座ったとき、「あったらいいな」という装備がリアアームレストです。

 リアアームレストは、リアシートに座った乗員がリラックスして過ごせるように、文字通り「肘掛け(ひじかけ)」として使用されるほか、リアアームレストにより体の左右が保持されることで、クルマの挙動に応じて体が動かず、快適に着座することも可能となります。

 リアシートのセンターから引き出されるタイプ(センターアームレスト)をはじめ、鉄道や航空機の座席のように、個別に折りたためるアームレストがシートごとに設けられているタイプなど、様々な種類があります。

 さらにカップホルダーや、後席用の空調スイッチを設け、リアアームレストに機能を持たせている車種も増えています。

 例えばトヨタ「センチュリー」では、センターアームレストに液晶パネル式の操作画面を備えています。

 なお、メルセデス・ベンツ「マイバッハ」やロールスロイスなど超高級車の一部では、リアシート左右の間に巨大な固定式センターアームレストが鎮座しており、そもそもリアシートに3人座ることや左右シート間の移動もできません。

 しかし、すべてのクルマにリアアームレストが備わっているわけではなく、軽自動車や商用車、小型車では装着されていない車種も数多く存在します。

 それを受けアフターパーツのマーケットでは、多種多様な後付けリアアームレストが発売されているほどです。

 その一方で、近年はかつての大衆車クラスに相当するトヨタ「アクア」や「カローラ」、そして多くの軽スーパーハイトワゴンなどでも、リアアームレストの設定が拡大していて、リアシートの快適性をアップするための重要なアイテムとして支持され続けていることがわかります。

 このように装着車種が広がるリアアームレストですが、昭和の時代には現在より一般的ではありませんでした。

 とくにセダン車などの後席中央から引き出すタイプのセンターアームレストは、とても「ありがたい」特別なもの。

 おおげさではなく、付いているだけで「おお!」という感嘆の声が出るほど高級車の装備だったのです。

 高級車といってもいろいろな要素があり、人によってもその捉え方も違います。

 昭和の終わりころの感覚でいえば「大排気量」「5気筒以上の多気筒(マルチシリンダー)」「高級装備」「高価格」「メーカー内車種ラインアップの上位に位置」といったイメージでしょうか。

 そのひとつとして、リアアームレストも高級車の証しだと認められていた時代が確かにあったのです。

 では、いつ頃から国産車にリアアームレストが用意されたのでしょうか。

 1955年に登場し、以来日本を代表する高級車としてその名を今に伝えるトヨタ「クラウン」では、すでに初代(トヨペット クラウン)でリアアームレストを装備。

 日産では、1960年デビューの初代「セドリック」に、そしてのちに日産に併合されるプリンスの高級車「グロリア」にも、1959年登場の初代からリアアームレストがありました。

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