“神出鬼没”の「移動式オービス」は“どんな場所”に設置される? 設置場所の傾向とは

近年登場した移動式オービスは、ひとりで持ち運びができてどこにでも設置できるサイズなため神出鬼没で、速度違反に対する大きな抑止力となっています。そんな移動式オービスですが、設置場所に傾向はあるのでしょうか。

神出鬼没な“移動式オービス“設置場所に傾向はある?

 高速道路や道幅の広い国道などを走っていると目にするのが、速度超過を自動的に取り締まる装置、通称「オービス」。そんなオービスには、大きく分けて「固定式」「半固定式」「移動式」の3種類があります。

 なかでも、近年登場した移動式オービスは、ひとりで持ち運びができて、どこにでも設置可能なサイズのため、ドライバーの間では「神出鬼没」ともいわれており、結果として速度違反に対する大きな抑止力となっています。

 そんなどこに現れるか予測不能な移動オービスの設置場所に、法則性はあるのでしょうか。考察します。

トンネル内に設置された移動式オービス(画像:オービスガイド)
トンネル内に設置された移動式オービス(画像:オービスガイド)

移動オービスのこれまで

 三脚の上にカメラ本体をセットして運用する移動式オービスが初めて運用されたのは、2017年4月のこと。愛知県一宮市の起小学校と幸田町の荻谷小学校前でした。

 その後、埼玉県、岐阜県、富山県などであいついで移動式オービスの運用が始まりました。当時の運用場所は通学路や生活道路がメインで、新聞やテレビニュースで取り上げられる際は必ずといってよいほど、通学途中の小学生と移動式オービスが一緒に映っていました。

 狭い道で子供たちや歩行者を守る移動式オービスに反発するドライバーは皆無で、皆が好意的に受け入れていました。

 その後、移動式オービスが活躍する場所は、見通しの良い堤防道路や広い歩道が整備された道路へと増えてゆきました。

 運用開始から4ヶ月が経った8月には、愛知県内の23号バイパスにも設置され、この時初めて、予告標識(看板)を設置せずにおこなわれました。

 これ以降、全国的に幹線道路での運用も当たり前になり、2018年10月には都市高速道路初の運用が実施。現在では、毎週のように首都高速に設置されますし、新東名をはじめ全国の高速道路でも運用されています。

ネズミ捕りより移動式オービスのほうが神出鬼没?

 ネズミ捕りと移動式オービスの違いについて、正式な定義はありませんが、一般的にネズミ捕りはその場で切符処理がおこなわれるのに対し、オービスは後日呼び出される方式です。

 ネズミ捕りの場合は切符処理をおこなうスペースが必要なので、取締り場所が決まっていました。

 その為、検挙されるドライバーの多くは他県ナンバーのクルマなどが多く、地元のドライバーは捕まりにくい傾向にあります。

 それに対し移動式オービスは、畳1枚分のスペースさえあればどこにでも設置可能です。人員も2名程度でおこなうのでとても効率的です。

移動式オービスはどんな場所に設置される?

 前述の通り、設置場所を選ばない移動式オービスは、どこにでも設置される可能性がありますが、設置に向いている場所と向いていない場所というのはあるようです。

 移動式オービスは過去に1度しか設置されなかった場所と、繰り返し何度も設置される場所があります。どうやら頻繁に設置される場所には下記のような特徴があるようです。

1.移動式オービスを運搬する警察車両を駐車するスペースがある
2.通行車両の速度が速めで、交通量が適度にある
3.警察官が安全に設置や運用ができる
4.歩行者や自転車の通行が少ない

 さらに1の警察車両は道路からは見えにくい場所に駐車できるが、移動式オービスがイタズラされないか車内から監視できる場所が運用に向いているようです。

 とはいっても、路肩や歩道にちょっとしたスペースがあればどこにでも設置できますし、高速道路では非常駐車帯やパーキングエリア横、道路管理施設など運用できる場所は無限にあります。

 トンネル内での運用も頻繁におこなわれ、ちょっとした雨天や雪でも運用されます。

 具体的な設置場所についてはオービスガイドで、その実例を確認できます。

 筆者(オービスガイド:大須賀克己)は取締り情報共有アプリへの投稿やSNSなどへアップされた情報を日々データベースへと落とし込んでいるのですが、それを誰でも閲覧できるようにしたのがオービスガイドのサイトです。

 このサイトで確認できるのは、過去に移動式オービスが実際に設置されたことが画像又は動画により確認できた場所です。2022年12月時点で1400箇所程度の場所を記録してあります。

 ただし、情報提供者数の関係で都市部に情報が偏っているのと、画像や動画での確認ができない情報数はこのサイトで表示している数十倍になります。

 また、場所とは関係ありませんが、移動式オービスの運用は1回あたり、通常約2時間程度なので短い期間しか設置されません。

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4件のコメント

  1. 10キロオーバーから取り締まるべき
    スピード違反は15キロオーバーから免停20〜取り消しにすべき!
    全てのパトカーにレーダを取り付けパトライト無しで瞬時に速度を測るようにする
    30キロオーバーの速度超過は殺人未遂も視野に入れ
    ひき逃げなどは無期懲役に!

    • ひき逃げを無期懲役にすると生活が困窮する人にとって刑務所が衣食住の安住の地となるので死刑で良い。

  2. 肖像権の問題絡みで予告看板が必要なのであれば、政府広報で幅広く宣言だけして事前看板無しでガンガン取り締まれば良い。この意見に反対する人は速度超過違反の常習犯。

  3. 普通に運転している限り取締対象にはならないですね。流石に死角に隠れていた時はビビリましたけど、ハガキは来なかったです。40キロのところを5km程度オーバーなら問題ないですね。
    要するに、取り締まる場所にはそれなりの理由がある訳で、それを著しくオーバーするドライバーはどこでもスピードを出すってことですよ。
    そういう人はどんどん捕まってくれるとあおり運転も減って良いです。別にこっちが法定速度以下で走ってる訳でもないし、前に車が居てスピード出せないのに執拗に車間を詰めてくるお馬鹿さんって居ますよね。

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