「スタッドレスタイヤ」なぜ開発が大変? 日本が世界屈指の「冬タイヤ技術先進国」になった訳
氷上性能と雪上性能を両立させるのが極めて難しい
世界のほかの国や地域に目を向けてみると、たとえば北欧やロシアの冬は、日中でもマイナス20度が続くといった極寒であるため、冬用タイヤではタイヤが路面をひっかけて進むといった発想が優先されます。ロシアでは現在でもスパイクタイヤの使用が許可されているといいます。
また、ドイツのアウトバーンでは、雪が降ってもすぐに溶けて路面がウェット状態になることが多いため、高速走行での冬用タイヤ性能が重視されています。
そのため、欧州などの降雪地域では、氷上性能、または雪上性能など、冬用タイヤの性能における項目をある一定の方向に大きく特化させることができる、という解釈です。
一方、日本では、理論上では二律背反する氷上性能と雪上性能を両立させることが優先されるという、極めて難しい研究課題を解決したうえでの製品量産化が求められます。
さまざまな路面状況が混在する日本は「スタッドレスタイヤ技術先進国」といえ、その技術がさまざまな形でグローバルでの冬用タイヤにフィードバックされるのです。
こうしたグローバルでの冬用タイヤの実態を知ったうえで、改めて日本市場でブリヂストンが一般ユーザー向けに2022年におこなった「スタッドレスタイヤの重視性能」に関する調査の結果を見てみましょう。
調査対象は降雪地域と非降雪地域に分けているのですが、いずれの場合も、もっとも重視する性能はアイス(氷上)で、次にスノー(雪上)、さらにそうしたアイスとスノーの性能がより長い期間続くための“効き持ち”については、降雪地域で重視する人が多いことがわかります。
まさに、日本の気象状況によるユーザーのニーズが、氷上性能と雪上性能の高い次元での両立であり、それに対するブリヂストンの最新の答えがVRX3に反映されているとえるでしょう。
近年、日本市場では日常ユースでのSUV需要が高まり、各メーカーから発売されるSUVモデルが増加していることから、2021年に発売され、ユーザーやタイヤ販売店から好評なVRX3を日本での中型SUVクラス向けとして採用サイズを拡大するに至りました。
なお、「VRX2」では、一部の小型SUVに装着可能なタイヤサイズがありますが、より大きなSUV向けのサイズは用意されていません。
また、SUV専用として設定されている「DM-V3」について、製品企画担当者は、雪深い場所などを走行するような、より本格的なオフロード向けSUVを想定した基本設計の商品も用意されるなど、走行状況に応じて適切なスタッドレスタイヤが選択できるようになっているのです。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
スタッドレスのメーカー比較ではほとんどが圧着された雪道
新雪ではどんな走りになるのか、車が走った?あとのボコボコ道ではどうなのか
積雪のある坂道ではどうなのか
四駆、FF、FRの違いなどはほとんどやらない
ましてやオールシーズンは積雪比較はやらない
なぜか
走らないのがバレるから
積雪のある坂道はほとんど無理
それが理解されずオールシーズンだから大丈夫だと雪道に慣れてない都会ドライバーが痛い目に遭う
私は、アイスバーンでの坂道停止を重視してるね。雪上の性能は、偏平率を高めて、選び方をしています。今まで、2メーカー利用しました。今年は、違うメーカーのスタッドレスタイヤを利用します。性能比較が、楽しいです。降雪よりもアイスバーンが、怖いですからね。何度も事故車が、コナーで、壁ぶつかるのを見てますからね。坂でのテストもしてほしいです