ETC使えなくなる? でもETC車載器「買替の補助金なし!?」 “2022年問題”にネットで憤りの声 次に待つ「2030年問題」も

次に待ち受ける「2030年問題」も

 さらに、2022年問題に対応したと安心していると、次は「2030年問題」が待っています。

あなたの「古いETC車載器」は大丈夫?
あなたの「古いETC車載器」は大丈夫?

 国土交通省では、ETC料金所や車載器などの盗聴や改竄などの不正を防止するために、情報安全確保の規格としてセキュリティ規格を設けています。

 そんななか、昨今の情報機器の能力向上に伴うセキュリティ脅威の増大への備えとして、セキュリティ機能を向上させるための規格変更をおこなうことを明らかにしています。

 ただし、現時点で現行のセキュリティ(車載器、カード)において問題が発生したわけではなく、あくまで備えとしての変更です。

 セキュリティ規格変更が最長2030年までおこなわれることから、一部では「2030年問題」と呼ばれています。

 このため、従来のセキュリティ規格に対応した車載器は、セキュリティ的に大きな問題が発生しなければ最長2030年まで使える予定ですが、問題が発生すれば前倒しとなる可能性があるといいます。

 自分が使っている車載器が新しいセキュリティ規格に対応しているかどうかは、車載器管理番号もしくは車載器本体への表示で確認できます。

 ETC車載器には「車載器管理番号」という19桁の番号が車載器ごとに割り振られており、車載器管理番号が「1」から始まる機種は新規格に対応しているため、そのまま使用可能ですが、「0」から始まる場合は旧規格のものなので買い替えが必要です。

 車載器管理番号は、車載器購入時の取扱説明書や保証書、車載器のセットアップをした際の申込書や証明書のほか、車載器本体への刻印などで確認することができます。

 ほかにも、車載器本体に記載された識別マークでも確認可能な場合があります。

 たとえば、新セキュリティ規格に対応した車載器は、ETCカードの差し込み口などに「●●●」というマークがありますが、旧規格ではそのマークがありません。

 また、「ETC2.0」のロゴマークがついた車載器のうち、「■」のマークがついていないものは新規格に適合しています。

 ただし、「ETC2.0」のロゴがあり「■」のマークもついているものは旧規格の機種であるため、買い替えが必要です。

 これらの表示が見つけられない場合や、新セキュリティ規格に対応しているか判断がつかない場合には、購入した販売店やセットアップを依頼した店舗などに確認してみるのが良いといえます。

※ ※ ※

 高速道路や有料道路を通行する際に便利なETCですが、電波法に関わる2022年問題、高度なセキュリティに対応するための2030年問題と、新しい規格に対応する必要のある問題が連続して待ち受けています。

 自分が使っているETCが新規格に対応していない場合は、自己負担での買い替えが必要となるため、車載器本体の表示や取扱説明書などの記載内容をもとに、対応状況を事前にチェックしておきましょう。

【画像】「2030年問題」への備え 自分のETC車載器使えるか画像で確認する(11枚)

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