知らない人多い? 「英字入りナンバー」の意味 なぜ「ACFHKLMPXY」の10文字が採用された?

街中では、分類番号がアルファベットになっているクルマのナンバープレートを見かけることがあります。ではこれにはどういった意味があるのでしょうか。

なぜ「10文字」が選ばれた? アルファベットナンバー導入の理由は

 最近街中でナンバープレートにアルファベットが書かれたナンバープレートを見かけることがあります。

 これにはどういった理由があるのでしょうか。

最近見かける「アルファベットナンバー」とは?
最近見かける「アルファベットナンバー」とは?

 アルファベットが導入されているのはナンバープレートの「分類番号」の部分です。

 分類番号とは、ナンバープレートの右上に地名と並んで表示される3桁の数字で、個別の車両を識別する情報のひとつであると同時に、その車両の用途や車種が判別できる要素でもあります。

 分類番号は「品川5」などのように当初は1桁からはじまり、クルマの台数が増えたことなどにより「品川33」や「横浜71」のように2桁の時代を経て、1998年以降、「品川300」のように順次3桁化されました。

 近年では、ナンバーの下4桁を選べる希望ナンバー制度の開始などが影響し、人気の数字では分類番号が進み、ふたたび枯渇している状況にあることから、これまで数字のみであった分類番号にアルファベットを使用することとなりました。

 では、なぜアルファベットが選ばれたのでしょうか。これについて、国土交通省の担当者は以下のように話します。

「視認性があるほか、例えば電話で答える時にアルファベットだと答えやすく、記憶に残りやすくてシンプルであることから選ばれました。

 また番号以外の文字を使わないといけなかったこともあります」

 国土交通省では、分類番号の桁数を増やす上で、ひらがなやカタカナなどさまざまな案が検討したなかで、比較的システムへの影響の小さい「分類番号にアルファベットを使用する」という方法が取られることになったといいます。

 アルファベット導入にあたって選ばれたのは、「A、C、F、H、K、L、M、P、X、Y」の10種類です。

 ユーザーからは、「なんでこの10種類なの?」「A、F、H、L、M、Xの6つは全部『エ』から始まるから間違えそう」といった疑問の声も見受けられますが、なぜこの10種類が選ばれたのでしょうか。

 これについて、前出の担当者は以下のように話します。

「視認性が考慮されており、例えば『Bは8と誤解しやすい』などから省いたなどの意見があったと記憶しています。

 また検討した際に内部の用途として用いているものを避け、この10種類となりました」

 今後、新たにアルファベットが増えるかどうかに関して、以下のように話します。

「アルファベット導入にあたり、50年は持つと想定されています。

 このため、現在ほかのアルファベットを使うということは検討していません」

 10種類のアルファベットが増えたことで、しばらくは枯渇しないことが想定されているとのことでした。

※ ※ ※

 アルファベットナンバーは、ナンバーの交付状況によって決まるものであるため、アルファベットの有無や種類を選択することはできません。

 希望ナンバーのうち、特に人気の数字など、従来の分類番号の数字を使い切っている場合は、アルファベットの使用されたナンバーが交付されることになります。

 アルファベットナンバーは、全国で順次導入されているため、今後見かける機会が増えていくかもしれません。

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