先生の「クルマ選び」自由度低い? 保護者に配慮して「目立たないクルマ」選ぶ人も… 知られざる教員事情とは

教員のなかには「好きでもないクルマ」を選ぶケースも

 さらに、教員のなかには「自由にクルマを選べない」だけでなく「特定のクルマを選ばなければならない」という人もいるようです。

 2021年3月、文部科学省は「#教師のバトン」と呼ばれるプロジェクトをおこないました。

 これは、現職の教員が仕事を前向きに取り組む姿を「#教師のバトン」というハッシュタグとともにSNSに投稿することで、教員を目指す学生や社会人に対して教員の仕事を伝えることを目的としたものです。

 しかし、実際には現職の教員による過剰労働や保護者などからの理不尽なクレームの実態を明らかにする投稿があふれたことで、大きな話題となりました。

 そうした投稿のなかには、部活動の顧問として生徒の送迎や荷物の運搬をする必要があることから、独身であるにもかかわらずワンボックスカーの購入を強いられたという内容の投稿も存在。

 また、都内の公立高校などでは教員のクルマ通勤が原則として禁止されているため、週末であっても校内に駐車することが禁止されています。

 一方、部活動によっては練習道具や機材を運搬するため顧問の教員がクルマを利用せざるを得ない場合もあります。

 ただ、その際には近隣の駐車場を利用することになり、その費用は教員の個人負担となるケースがほとんどであるといいます。

 部活動の顧問は、教員の「ブラック化」の温床となっていることがたびたび指摘されています。

 もちろん、部活動の顧問になることが目的で教員を志望する人もいるため、部活動そのものが悪というわけではありませんが「教育」という大義名分のもとに、教員個人の負担が増えるというのが決して良いことではありません。

生徒の保護者や周囲の関係者に配慮してあえて目立たない通勤車を別途購入した人もいるという
生徒の保護者や周囲の関係者に配慮してあえて目立たない通勤車を別途購入した人もいるという

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 また、前出とは別の私立高校関係者は次のように漏らします。

「郊外に位置する本校では、校長に許可を得ることでクルマ通勤をすることができます。その際には車種を伝える必要もありますが、車種が理由で許可が得られなかったという話は聞いたことがありません。

 とはいえ、周囲の同僚を見渡す限り、あまり目立つクルマは選びづらいというのが正直なところです。

 私はオープンカーなども興味があるのですが、実際に購入するとしたらまず通勤には利用しないと思います」

 このように、教員はクルマ選びひとつとっても、さまざまな配慮をしなければならないのが実情のようです。

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