実は日本の電柱は減っている? ピーク時に年50万本設置も近年は「無電柱化」進む! 国が推進する取り組みとは

無電柱化の整備手法と電柱新設の抑制について

 無電柱化の整備手法には、主に「電線類地中化」と「電線類地中化以外の無電柱化」のふたつがあります。

 電線類地中化とは、道路の地下空間を活用して、電線類をまとめて収容する無電化の整備手法です。沿道の各建物へは地下から電線類を引き込む仕組みになっています。

 そして、電線類地中化以外の無電柱化とは、無電柱化したい道りの脇道に電柱を配置し、そこから引き込む電線を沿道家屋の軒下、あるいは軒先に配置する整備手法です。

 また、無電柱化したい主要な通りの裏通りなどに電線類を配置し、主要な通りの沿道の需要家への引込みを裏通りからおこない、主要な通りを無電柱化する整備手法もあります。

 このように無電柱化が進められているものの、新たなインフラ整備のため、毎年、増設されている電柱がゼロにならないのも実情です。

 そのため国土交通省では電柱新設の抑制にも力を入れており、市街地開発事業等が実施される場合は、無電柱化法第12条の規定において電線管理者は「電柱又は電線を道路上において新たに設置しないようにする」としています。

電柱のない美しい街なみ(画像:国土交通省ホームページ)
電柱のない美しい街なみ(画像:国土交通省ホームページ)

 都市の再開発では、現在再開発中の地区の約9割が無電柱化を実施しており、引き続きこの取り組みを続ける方針をみせています。

 一方、区画整理をおこなっている地域の無電柱化は、約2割しか進んでおらず、取り組み地区の拡大が課題となっています。

 なかなか一朝一夕には進まない無電柱化ですが、国土交通省を中心に、国が力を入れ続けているのは事実で、近い将来には電柱を目にしなくなる日も来るかもしれません。

※ ※ ※
 
 なお、無電柱化は海外でも取り組まれており、例えば、ロンドン・パリ・ベルリン・ニューヨーク・シンガポール・香港・台北・ジャカルタなど、さまざまな地域にみられ、日本に比べて進んでいる地域が多いのも実情です。
 
 今後、海外に足を運ぶ際には、電柱の少ない景観に注目してみるのも良いかもしれません。

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