高速道の渋滞時、なぜ「料金所全開放」しない? 常時「一部閉鎖」の背景は? レーン数と渋滞は関係ない?
渋滞と通行レーンの数は関係なかった? ほかに考えられる渋滞理由とは
実は、料金所付近で渋滞が起きるのには、開放されているレーンの数は関係ないといいます。
前出の担当者は「ETCが普及したことで料金所付近での渋滞はほとんど解決しています」といい、前述したように高速道路の料金所では、状況に応じて必要なレーン数を計算し、開放もしくは規制をおこなっています。
実際に、渋滞によるロス時間と影響を受けた台数の掛け算で算出する「渋滞損失時間」を見てみると、ETCが普及する前の料金所に起因する渋滞損失時間は、2002年では60万時間となっていましたが、2021年における渋滞損失時間は5万時間未満となっています。
では、料金所付近で渋滞が起こっているのはなぜなのでしょうか。
高速道路の渋滞の原因には、スピード低減によって車間距離が詰まってしまうことが挙げられます。
これは、料金所付近でも例外ではなく、レーンの通過時にクルマ同士の車間距離が詰まってしまうことで、渋滞が発生しやすくなっています。
また料金所に差し掛かる直前で急ブレーキを踏むのではなく、ある程度手前から徐々に距離を落とすことで、後続車との距離が急激に狭まることはなく、比較的渋滞が起こりにくくなります。
料金所の手前、および通過時でも、一定の車間距離を開けられるように、減速の方法を意識してみると良いかもしれません。
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ちなみに、料金所内のETCレーンには、20km/h以下の徐行で通過しなければならないという規制がされています。
20km/hの規制は、前のクルマがETC読み取りで不具合があり停車してしまった際、追突事故にならないように設定されたものです。
高速道路の渋滞防止対策だけでなく、危険な衝突事故を未然に防ぐためにも、高速道路のETCレーンでは速度を守って走行することを心がける必要があります。
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