トヨタ新型ミニバン「シエンタ」に“コンセント”がついた! 万が一の災害時には「救世主」にもなる優れモノに
トヨタの新型コンパクトミニバン「シエンタ」ハイブリッドモデルには「アクセサリーコンセント」が設定されます。車内で電化製品が利用できる以外にも、万が一のシーンで役立つ機能があるといいます。
家庭用電源が使える「アクセサリーコンセント」の活用法とは
2022年8月22日にフルモデルチェンジしたトヨタの新型「シエンタ」。ハイブリッドモデルには、メーカーオプションとして「アクセサリーコンセント」が備わります。
このコンセントは、いま流行りの「車中泊」などでも使用可能なのでしょうか。
3代目となる新型シエンタは、歴代モデルで支持されてきたコンパクトなボディサイズを継承し、日本の狭い道にマッチした5ナンバー規格に収まるトヨタ最小のミニバンです。
3列シート・7人乗り仕様と、後部の荷室が広く設けられた2列シート・5人乗り仕様の2つのレイアウトが用意されています。
そのため多人数乗車を求めるファミリーユーザーから、大きな荷物を積んだり、車中泊を楽しみたいアウトドアレジャーユーザーまで、幅広い需要に対応したモデルとなっているのも特徴です。
パワートレインには、1.5リッターガソリンエンジン仕様と、同ハイブリッド仕様の2タイプが設定され、2WD(前輪駆動)モデルのほか、ハイブリッド車には4WD(四輪駆動のE-Four)も用意されています。
消費税込み価格は195万円から310万8000円までと、ミニバンとしては低価格な設定なのも人気を集める理由となっています。
そんな新型シエンタのうちハイブリッド仕様には、メーカーオプションとしてアクセサリーコンセントが用意されています。
アクセサリーコンセントはAC100V・1500Vのコンセントで、インパネ側と荷室側にそれぞれひとつずつ、合計2口が取り付けられます。
近年はクルマにUSB充電口が備わるのが当たり前となっていて、携帯電話など電子機器の充電に活用できますが、走行中にコンセントから直接電力が供給されることで助かるシーンも、使ってみると意外と多いものです。
またアクセサリーコンセントには、万が一の際にも役立つ機能も備わっています。停電などの災害が起きた際に使用する「非常時給電システム」が用意されているのです。
ガソリン満タン状態で、約5.5日分もの電力を供給することができるといいます。
さてこの“コンセント”は、いまアウトドアレジャーを楽しむユーザーの間でも人気の高い「車中泊」で、有効活用することもできるのでしょうか。
新型シエンタの開発責任者であるトヨタ自動車 Toyota Compact Car Company TC製品企画 ZP 鈴木 啓友さんは、次のように話します。
「エンジン停止時でも、ある程度は利用できますが、新型シエンタのハイブリッドは、BEV(バッテリーEV)やPHEV(プラグインハイブリッド)ほどの大容量バッテリーではありません。
電気が減っていくと車載のコンピュータが自動的に計算し、必要に応じてエンジンによる充電を開始します。
非常時給電システムの最大“約5.5日分”というのは、エンジンを発電機として最大限活用した場合の緊急利用例となります。
したがって、車中泊などでひと晩にわたって使うものではありません」
キャンプ場に限らず、車中泊の際にはアイドリングストップ(エンジンを停止させること)が基本中の基本となります。
鈴木さんも「給電システムは、万が一の災害時に使えるという安心感が重要なポイントとなります」と話します。
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アウトドアレジャーの際に電源を使用したい場合には、市販されているポータブル式の大容量モバイルバッテリーなどを活用するのが最適です。
バッテリーの容量や性能(定格出力)にもよりますが、夜間の照明点灯や就寝時の携帯充電のみならず、電気毛布やコーヒーメーカーなどの家電なども利用できる大容量の製品もあります。予算に応じて選ぶと良いでしょう。
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