「私道」は道交法適用外って本当? 実は知らない「公道」との違い何? 違反となる場合とは
日本中に張り巡らされている道路ですが、実はいくつかの種類に分けることができます。そのなかで「公道」「私道」の違いとはどのようなものなのでしょうか。
道路にもたくさんの種類がある、公道と私道は何が違う?
普段、私たちがクルマで走行する「道路」には、いくつかの種類があります。
大きくは「公道」と「私道」で分けられますが、私道だからといって何もかもが許される無法地帯というわけでもありません。場合によっては私道でも交通違反となることもあります。では公道と私道はどのように区分されているのでしょうか。
私たちが普段クルマで走行する道路は、基本的に「公道」です。公道というのは、公共一般に広く供されている道路であり、誰もが自由に走れる道路です。
公道にはいくつか種類があります。道路法第3条では「高速自動車国道」「一般国道(国道)」「都道府県道(県道)」「市町村道(市道)」の4つを公道として定めています。
加えて、道路運送法第2条で定められた「専用自動車道」と「一般自動車道」、さらには「一般交通のために使用される道路」も公道に該当します。
高速自動車国道は「全国の主要都市をつなぎ政治や経済に貢献する道路」、市道は「市内の集落などをつなぐ道路」など、目的や定義はそれぞれで異なります。
管理する組織も異なり、原則として高速自動車国道や直轄国道は国土交通大臣(国)の管理下、補助国道や都道府県道は都道府県の管理下です。
このように公道にもさまざまな種類がありますが、いずれの場合も、公道である以上、道路交通法が適用されます。
公道は誰もが走ることはできますが、交通ルールを守る必要があります。速度オーバーや標識無視など、道路交通法に違反する行為をすれば、罰則が科せられます。
一方で、「公道」の反対にあたる概念が「私道」です。
私道は、国や地方自治体ではなく、個人や民間法人などが所有、管理している領域を指します。
たとえば、広い敷地内で公道から豪邸まで道が用意されていることがありますが、これは私道と呼ばれます。
ほかにも、工場内の運搬のための道、サーキットやテストコースなども私道といえます。
私道はあくまで個人や民間法人の所有物となるため、公道のように誰もが自由に通れるわけではなく、原則として所有者の許可が必要です。
たとえばサーキットでは、時速何百キロもの速度でレースがおこなわれていますが、速度違反で捕まるようなことはありません。これはサーキットが私道であり、道路交通法の管轄外であるためです。
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