ナンバー左下の“ひらがな”に使われない「4つの文字」 隠された真相とは? 日本の「重んじる思想」も関係?
ナンバープレートの左下に書かれたひらがなには、使われていない4文字があるといいます。一体何の文字が用いられていないのでしょうか。
ナンバープレートに使われない「4文字」とは
クルマに取り付けられているナンバープレートにはさまざまな情報が書かれています。
なかでも、左下に書かれているひらがなは、用途別によって文字が異なります。
そんななか、ナンバープレートに記載されるひらがなの中には4つの文字だけ使われていないといいますが、一体何の文字が用いられていないのでしょうか。またそこにはどのような理由があるのでしょうか。
ナンバープレートには、「46-49」など4桁の数字が書かれた「一連指定番号」や、「品川」「練馬」などクルマが登録された地域名、自動車の種別ごとの分類番号など、さまざまな情報が記載されています。
また、左下にはひらがなが記載されており、これはクルマの用途別に用いられている文字が異なります。
例えば普通車の登録自動車では、事業用は「あ・い・う・え・か・き・く・け・こ・を」の10文字。
自家用は「さ・す・せ・そ・た・ち・つ・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・ほ・ま・み・む・め・も・や・ゆ・ら・り・る・ろ」の29文字が用いられています。
ほかにも、「わ・れ」がレンタカーのナンバーに使用されるほか、「よ」は駐留退役軍人の車両専用となっています。
なお、登録自動車と軽自動車では異なる部分があり、軽自動車では、事業用が「り・れ」の2文字、レンタカーは「わ」のみ、残りの39文字が自家用車両のナンバープレートに使用されています。
その一方で、この左下の文字には用いられていないひらがながあります。それは「お・し・へ・ん」の4文字です。
これについて、国土交通省の担当者は以下のように話します。
「ナンバープレートのひらがなはあくまで事業用、自家用など用途別に判断できるように分けられています。
使われていない4文字については、明確にはっきりとした理由はなく諸説あります」
4文字の用いられていない理由については諸説あるとのことですが、それぞれの言い伝えがあります。
「お」は、「あ」「む」などほかのひらがなと形が似ており、瞬時に読み取って判別することが難しいことがあげられます。
「し」は、その一文字で「死」を連想されることなどから縁起が悪いため、「へ」も同様に一文字で「屁」を連想し、イメージが良くないとの理由で使われていないとされています。
最後の「ん」は、発音しづらいと同時に、電話や無線などのやりとりでは聞き取りにくく、「む」や「ぬ」などと聞き間違えてしまうリスクもあるため、使用されないことになっています。
なお、歴史的仮名遣いの「ゐ」や「ゑ」についても、ナンバープレートでは使用されない文字となっています。
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ナンバープレートはさまざまな社会生活の中で活用されていることから、目視で簡単に読み取れることが大切であるといえます。
ときには違反車両などの特定に使われることもあるため、瞬時に読み取れる視認性の高さも考慮されているといえるでしょう。
また、縁起の悪い文字やイメージの良くない文字を避けたいという理由が、ナンバープレートでも考慮されているのは、とても日本の文化的な部分も理由といえるかもしれません。
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