新型「デロリアン」世界初公開!? 40年ぶりに復活! ガルウイングは健在!? 現代版タイムマシン「Alpha5」実車を米国でお披露目
現在のDMCはアメリカ・テキサスに本社を構えるが、どのような歴史を辿った?
新型デロリアンAlpha5のデザインを担当したのは、初代デロリアンと同じイタルデザインです。
イタルデザインとはこれまで、数々の名車を世に送り出してきたイタリアにあるデザイン会社で、フォルクスワーゲン「ゴルフ」やフィアット「パンダ」をはじめとする欧州車。
さらには、いすゞ・「ピアッツァ」や日産「初代マーチ」、トヨタ「初代アリスト」など名車の誉れ高い日本車のデザインも手掛けてきました。
そのイタルデザインが2021年1月に公式ツイッターにて初めて公開したのが、DMC-12デロリアンの40周年のお祝いとデロリアン復活をにおわせるプロジェクトの立ち上げでした。
2022年6月にはついに新型デロリアンの写真やコンセプトを公開し、8月18日に正式に実車の世界初公開が実現した次第です。
このたび、新型デロリアンAlpha5を発表したDMC(デロリアン・モーター・カンパニー)という会社は、デロリアンを最初に製造・販売した会社ではありません。
そもそも、元祖DMCは米ゼネラルモーターズ社の副社長を務めたジョン・デロリアン氏がGMを退職して理想のクルマを作るべく設立した自動車メーカーで1975年に設立されました。
そしてデロリアンことDMC-12が登場したのは1981年。
斬新で個性的なガルウイングドアを持つ未来的なデザインの2シーターのスペシャリティカーでした。
デザインを手がけたのはジウジアーロ率いるイタルデザインで中身は英国ロータスカーズという組み合わせでした。
今回発表された新型デロリアンAlpha5も同じ、イタルデザイン社によるデザインではありますが、初代DMC-12デロリアンは数々の騒動によって1982年12月、9000台のデロリアンを世に送り出して生産終了しており、ちょうど40年の時を経て劇的な変化を遂げて復活したことになります。
DMCは1995 年に部品の在庫を保有すること、「DMC」の名称を使う権利を取得しました。
約10年前から初代デロリアンのEV化についての開発が進められてきた経緯もあり、「完全な EVこそこれからのデロリアンが進むべき道です」と当時の代表者も話していました。
DMCは現在、テキサス州サンアントニオに本社拠点を置いており、そこに設置された工場にて新型デロリアンAlpha5の生産がおこなわれる予定です。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
この車をタイムマシンにして、現在版のバックトゥーザ・フューチャーを映画化して欲しい!
それか、次回作のワイルドスピードでドムかデッカードに乗って欲しい!