「目の前にパトカー」追い越しても問題ない!? “赤いランプ”には要注意! 元警察官に聞いた

街中をクルマで走っていると、目の前に警察のパトカーが。このパトカーを追い越すと何か問題が生じたりするのでしょうか。

目の前に「パトカー」追い越しても平気?

 街中をクルマで走っていると、たびたび警察のパトカーを見かけることがあります。
 
 何かをしたわけではなくても、見かけるとついドキッとしてしまう人もいるでしょう。
 
 なかにはパトカーが自車の前を走っていたら、追い越したくてもなかなか追い越しづらいという人もいるかもしれません。
 
 では、パトカーを追い越すことで何か問題が生じることはあるのでしょうか。またパトカーが近くを走行している際に気をつける点などはあるのでしょうか。

パトカーは追い越しても平気?(画像はイメージ)
パトカーは追い越しても平気?(画像はイメージ)

 パトカーの追い越しについて、交番6年、生活安全部門2年の勤務経験を持つ元警察官のBさんは以下のように教えてくれました。

「 結論からいうと、パトカーを追い越すこと自体は問題ありません。

 パトカーに乗っている警察官は、交通取り締まりはもちろんですが、同時に不審者への職務質問や犯罪者の追跡など、さまざまな業務をおこなっています。

 近くにいるクルマや人だけではなく、広く周りを見渡しているので、近くにパトカーが来たからといって心配し過ぎる必要はありません。

 ただしパトカーが道路を走るときは制限速度を守って運転しているため、パトカーを追い越すことで制限速度を超えてしまう可能性があります。

 制限速度から時速1kmでも超えれば速度違反状態であるといえますが、ただちに交通切符を切られる可能性は低いでしょう」

 これはクルマのスピードメーターの機能性が関係しており、メーターに表示されている値と実際の値に若干の誤差があり、そのズレに許容範囲があります。

 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第148条第1項第2号では、計測した速度が次式に適合するものであるとしています。

10(V1-6)/11≦V2≦(100/94)V1
V1は、自動車に備える速度計の指示速度(単位km/h)
V2は、速度計試験機を用いて計測した速度(単位km/h)

 速度によっても異なりますが、プラスマイナスおよそ時速10km程度の範囲内に収まるように速度計は製造されています。

 このため、例えばメーターが時速60kmを指していても、実際は時速50km程度だったということもあり得ます。

 こうした許容範囲が設定されていることから、明らかに飛ばしてない限り追い越した際のスピード違反で取り締まりを受ける可能性は低いといえます。

 しかしだからといってパトカーを追い越した後にスピードを出し続けて走れば、当然交通取り締まりを受ける可能性はあるため、十分注意して運転しましょう。

 そのほか、パトカーを追い越す際に注意したいのは、走っている場所が追い越し禁止場所に当たらないかどうか、禁止されている追い越し方法ではないかということです。

 追い越しを禁止する場所は道路交通法第30条で定められており、道路標識などで示されている場所、道路の曲がり角付近、上り坂の頂上付近、勾配の急な下り坂、交差点及びその手前30m以内の場所などです。

 加えて、道路交通法第29条では二重追い越し、つまり前のクルマがその前のクルマを追い越そうとしている時には追い越しを始めてはいけないとされています。

 このため、パトカーを追い越す際には、上記のような場所や方法に注意することも必要です。

※ ※ ※

 では、パトカーが近づいてきた際に注意しなければいけない状況の時はあるのでしょうか。

 パトカーが近づいてきた場合で特に注意をしなければならないのは、赤色の警光灯を付け、サイレンを鳴らしながら走ってきた時です。

 これは事件や事故の現場に向かうなど、緊急の用務のために走行している状況であるため、一般車両は道を譲らなければなりません。

 緊急自動車を優先することについては、道路交通法第40条第1項および第2項で、交差点またはその付近で緊急自動車が近づいてきた場合は、交差点を避けて道路の左側に寄って一時停止することなどが定められています。

 パトカー、救急車などの緊急車両はマイクを使って道を譲るように促す場合が多いですが、サイレンやマイクの音が聞こえず結果的に進路を妨げてしまうことがないよう、車外の音が聞こえる状態にしておくことは大切といえます。

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13件のコメント

  1. これは犯罪者を応援する意図でもあるのでしょうか。特別遅い速度ではしっているわけでもない普通に制限速度付近ではしっている車を追い越すのは、<きちがい>犯罪者だけです(相手がパトカーであろうとなかろうと)

    >「パトカー」追い越しても平気?

    ではなく、『「パトカー」追い越す必要なし』でしょ。

    しいていうなら、『制限速度付近でイラつくきちがいは、車の運転が向いていないから事件事故をおこすまえに返納したほうがいい』が読者につたえるべきことではないのでしょうか?(たぶんライターは幼稚な言い訳をして違反行為を繰り返すクズでしょうからそういう発想もゼロかもしれませんが。速度違反の常習者って、メーター誤差の話とか大好きですよね…)

    • 間違いない
      本来なら1キロオーバーから違反
      制限速度をしっかり守ると嫌がらせされるか不思議

    • 非番の警官より真面目な方々がいるんだなぁw

    • 運転が稚拙で遅い車は抜き去りたいが、パトカーの後ろはむしろ安心。
      大概は運転が上手いし、変な車に絡まれる可能性もグッと下がる。
      割とすぐ曲がっていっちゃうけどね。

  2. 間違いない
    本来なら1キロオーバーから違反
    制限速度をしっかり守ると嫌がらせされるか不思議

  3. 警察車が赤色回転灯を点けているかどうかと、一般道か高速道路かにもよるかな。

    高速道路で警察車を追尾してみると制限速度ちょうどではなくメーター読みで制限マイナス5〜10km/hで走行しているし、経験上、プラス20kh/hくらいで追い抜きをかけてきた車が警察車の前に入って減速するぶんには摘発していない(されていない)し。←警察は急減速と後続列への割り込みは望んでいない。

    抜かされた際に速度差があると、警告のために無点灯だと回転灯を点灯させ点灯中だと対象車の車線に移って、対象が減速・車線変更すると消灯・車線変更しているようなので渋滞が発生しないていどに減速を促すという運用とおもわれる。

  4. 速度計の誤差はプラスマイナス10キロだって?
    実測度よりマイナスのメーターは保安基準に適合せず違法です。
    本当に車の専門家か?

  5. 速度メーターが60km/hで、実速が50km/hが許容範囲って、そんなに誤差があったらNGでしょ!
    車検が通りませんよ!(車検での測定は40km/hですけど)
    せっかく道路運送車両の保安基準を記述しているのですから、その計算に当てはめて正しい許容範囲を書いてください。記事の信ぴょう性が疑われます。

  6. ミニパト(ノロノロ運転)を追い越したら、次の交差点の赤で止まっていたら、警察官が降りてきて「なんで追い越したんだ!」と文句を言われ、警告書にサインをされましたが・・・

  7. 白バイが後ろから猛追してきたから道を譲ろうとゆっくり走っていたら、自分自身が追跡対象だった、という笑えない経験はしましたが。。。

  8. 深夜、近くに民家も交差点も何もないひたすら直進が続く道でパトカーの後ろ走ってたらハザードランプ点けて路肩に避けて道を譲ってくれました。
    パトカーだし必要以上に車間開けてたけど、何か問題あったんじゃと思ってドキドキした。
    追い越したら追いかけてくるでもなく後ろをゆっくり走ってたから本当にただ道を譲ってくれただけだった。

    • 制限速度内でパトカー(パトカーに限らずすべての車両)に追いついたら、追いつかれた車は後続車に譲らなければならないという道交法があるためでしょうね

  9. 今まで多くの車に乗ってきたけど、
    レーダー探知機(GPS機能)と実車の速度が同じだった事は一度もない。
    すべてGPSのほうが数値は上になる。
    実車(車のスピードメーター)はGPSより低い数値になる。
    どっちが正確に近いんだろうか?・・・

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