救急車「到着できない!」譲らない車が原因で緊急事態!? 「知らんぷり」SNSで指摘も?一般車両の取るべき対応とは
最近では、救急車の走行時にある問題が発生しており、SNSでは度々話題となっています。どういった問題が発生しているのでしょうか。
救急車が非常事態!? な問題とは
街中では、「ピーポー」とサイレンを鳴らして走行する救急車を見かけることがあります。
救急車は言うまでもなく、傷病者を病院など医療施設まで搬送するための緊急を要する車両です。
そんななか、救急車の走行時にある問題が発生しているといいます。どういった問題が起きているのでしょうか。

総務省消防庁が発表している「令和3年版 救急・救助の現状」資料によると、2020年の救急出動件数は593万5694人。
前年2019年の約664万人と比べると減少しているものの、年間約600万人の人が救急車を必要としています。(※消防防災ヘリコプターを含む)
消防庁の資料では、「救急自動車は約 5.3 秒に1回の割合で出動し、国民の 24 人に1人が搬送されたことになる」と説明しています。
救急車などの緊急車両が走行する際は「優先通行権」をもっており、緊急の用務のために出動しているときは、道路交通法の一部が免除され、一般の車両よりも比較的スムーズに走行できるようになっています。
その一方で一般車両の場合は、緊急車両が通る際の避譲について、交差点またはその付近、もしくはこうした以外の場所であっても救急車両が接近してきた際は、道路の左側に寄って進路を譲る必要があります。
これは道路交通法第40条にて規定されており、マナーではなく義務として守らなくていけません。
そんななか、最近は緊急車両の病院までの到着時間が伸びているといいます。
前述資料内の「救急自動車による現場到着所要時間及び病院収容所要時間」では、2020年中の現場到着所要時間(入電から現場に到着するまでに要した時間)は全国平均で8.9分。
病院収容所要時間(入電から医師引継ぎまでに要した時間)は、全国平均で約40.6 分となっています。
過去と比べても2015年では現場到着所要時間は8.6分/病院収容所要時間は39.4分、前年2019年は8.7分/39.5分となっており、推移を見る限り伸びていることが分かります。
特に救急車の場合は、命の危険が伴うため、現場までの到着する時間などが伸びることは大きな問題といえます。
そんななか、こうした緊急車両の到着が時間が追伸傾向にある要因のひとつには「道を譲ってくれない一般車両が多い」ことがあげられており、SNSでは度々話題にあがっています。
ユーザーからは、「人もクルマも自転車も緊急自動車には道を譲りましょう!」「平然と救急車を追い抜いていったり、気づいていないふりをするクルマがいる」「譲らない光景よく目にする」といった声が。
最近では、「助けたいんです」と救急車を運転するユーザーの悲痛な叫びが大きな話題となりました。
では、こうした問題は実際に発生しているのでしょうか。これについて、東京消防庁に話を聞きました。












