斬新デザインの全長7mトラックが凄い!? 丸目の新型「路面清掃車」に期待! NEXCO中日本が採用した実力はいかに
NEXCO中日本/中日本ハイウェイ・メンテナンス東名は新型「路面清掃車」を導入しました。どのような特徴を持っているのでしょうか。
作業員の代わりになる? 新型「路面清掃車」とは
NEXCO中日本グループの中日本ハイウェイ・メンテナンス東名には新型「路面清掃車」が試験導入されています。
日本ではあまり見たことのないトラックですが、どのような特徴を持っているのでしょうか。
東名高速道路、新東名高速道路、中央自動車道、名神高速道路、新名神高速道路などの、「物流の大動脈」を担う路線を多数管轄している中日本高速道路(NEXCO中日本)。
これらの重要路線は1日に何万台ものクルマが走行しています。交通量の多さに比例して道路上で回収されるごみの量も多くなっており、年間約600トン回収されています。
そんな道路上のゴミ問題を解決するための新たな特殊車両が、2021年10月よりNEXCO中日本/中日本ハイウェイ・メンテナンス東名にて試験的に導入されました。
新たに採用されたのは「路面清掃車」と呼ばれる車両。
以前から同じ名前の特殊車両は使用されていましたが高速道路上のゴミはすべて作業員が清掃車両から降りて回収していました。
時速80キロや100キロ以上で多くのクルマが走行する隣で、人力でゴミを回収するのは容易な作業でなく、実際に負傷事故などが発生することもあったといいます。
そのような状況において作業員の負担を軽減するために採用されたのがこの新型「路面清掃車」になります。
新型「路面清掃車」の最大の特徴は、吸引能力を備えた巨大なホースが取り付けられていることです。
この吸引能力を用いることで、作業員が清掃作業の際に路面上に降りる回数が約7割程度減少したといいます。
吸引口のサイズは幅40cm×高さ10cm(吸引ホースの直径は20cm)、ホッパーの容量2.3立方メートル、最大積載量は800kg。
700ミリリットルの液体が入った1リットルのペットボトルや、空き缶、布切れ、ビニールなど、多種多様なゴミの種類に対応可能です。
ベース車両は日本ではほとんど見たことがない斬新な顔つきをしたトラックになっています。
この路面清掃車はドイツのトラックメーカー「ハコ」社が製造する「マルチカー M31」という新しい車両です。
神奈川県相模原市に本社を置く飛鳥特装株式会社が4年前から輸入販売をおこなっているもので、NEXCO中日本の採用は国内で2例目となるようです。
飛鳥特装株式会社は30年以上にわたって、トラックやバスをベースとした特装車の製作に特化してきた会社です。
そして2017年には同じハコ社の多目的作業車「シティマスター1600」を、2018年からは「マルチカー M31」の輸入販売を手掛けるようになりました。