あの名シーンが再現!? ぶら下がるウッディとバズ…違反にならないの？

　SNSではディズニーが手がける映画「トイ・ストーリー」に登場するウッディーとバズ・ライトイヤー（以下、バズ）がクルマの後方にぶら下がっている光景が話題となっています。
　
　日本のみならず、海外でも目撃情報が相次ぐ彼らですが、日本市場において違反行為にならないのでしょうか。

　日々利用する愛車は、自分のお気に入りのエクステリアやインテリアにカスタムしたいものです。

　クルマにしがみつくバズがウッディーの腕を必死につかんでいるこの可愛らしい様子は、トイ・ストーリーのとある名シーンを再現したものです。

　SNSでは「とっても可愛い」「こういうのつけてたら煽り運転なくなりそう?」「子供に見せたら絶対喜ぶやろな」といった声がある一方、「海外でもいるけどなんだこれ」「和歌山にもいます」「愛知県でも見ました！」と、全国各所で目撃情報が相次いでいる様子がうかがえます。

　このように、自分のクルマでトイ・ストーリーの名シーンを再現したユーザーは全国各地で見られるようで、あらたつ（＠aratatsu1225）さん次のように話しています。

「ウッディとバズのアクセサリーを初めて見たのは、トラックに取り付けられていたのを見たのが初めてでした。

　トイ・ストーリーが大好きなので、『可愛い！自分も取り付けたい！』と思い、ネットで調べたらウッディとバズのアクセサリーが売っていたので取り付けました。

　ほかにもスパイダーマンのアクセサリーもあるようです」

　そのほかにも、車外にキャラクターグッズなどを取り付けて楽しむ光景は目撃されます。

　一方で、車外にものを取り付けることが違反行為に当たるのではないかと心配している人もいるようです。

　また、首都圏の警察署交通課担当者は「適切な位置と方法であれば、クルマの外に取り付けること自体は違反ではなく、取り締まることは原則としてありません」と話します。

　ここでいう「適切な位置と方法」とは、ヘッドライトやリアコンビネーションランプ、ナンバープレートなどをさまたげず、なおかつボディの規定内におさまる位置に、簡単には獲れない方法でしっかりと取り付けるということを指します。

　これに反した場合は、道路交通法や道路運送車両法などで定められる項目に該当する可能性があります。

　道路交通法第75条の10では「自動車の運転者は、（中略）積載している物を転落させ、もしくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない」と定められています。

　前出の警察担当者は「例えば、取り付けたものを落下させ、自身もしくは他人の運転に支障が出てしまう場合、『安全運転義務違反』になってしまう恐れがあります。

　また取り付けが甘いことによって落下してしまい、その落下物によって後続車が事故に巻き込まれてしまった場合、取り付けていた人（落下させた人）の過失となり、賠償金を支払わなければなりません」と話します。

　一方、SNSでは「バッドエンドもありました泣」というツイートとともに、ウッディやバズが道端に落下している様子の写真を投稿しているユーザーもいます。

※　※　※

　カーアクセサリーには、ボディに取り付ける以外にも車内に設置するものが販売されています。

　このようなカーアクセサリーを車内に設置または取り付ける際には、道路交通法第55条2項などを考慮しなければなりません。

　道路交通法第55条2項では主に運転手の視認性や操作性を妨げないことに加えて、周囲からそのクルマのライトやウインカー、ナンバープレートといった部分が確実に見れることというものが記載されています。

　運転手の視認性でいえば、ダッシュボードにぬいぐるみをたくさん設置する行為が該当するほか、フロントウインドウにドライブレコーダーを取り付ける際の位置によっても抵触します。

　愛車を自分の好きなキャラクターなどでデコレーションしたい気持ちも分かりますが、運転の支障や法律上で問題にならない範囲で楽しむことが大切です。