人気SUV「なぜ売れ続けた!?」デビュー8年が経過した「エクストレイル」ロングセラーの秘密とは
走りも使い勝手も安全性も…現行型「エクストレイル」は全方位で抜かりがなかった
運転席に乗り込んでみると、いたってシンプル! インテリアは高級感よりも、ガシガシ使えるようなギア感が高い印象です。
試乗したのは「20Xi レザーエディション Vセレクション」(2列)で、消費税込み価格は325万6000円。
300万円台の価格帯にしては、内装にソフトパッドよりもハードな樹脂パーツが多用されていて、ちょっぴり簡素な内装にも思えます。
でも汚れたら簡単に拭き取れそうなところが、エクストレイルらしいといえばエクストレイルらしい。このあたりの商品戦略も上手だなぁと思いました。
現行型エクストレイルにはハイブリッドも用意されていますが、今回乗ったのは2リッター4気筒ガソリンエンジンを搭載した電子制御4WDモデルでした。
センターコンソールに切り替えスイッチがついていて「AUTO」「2WD」「LOCK」(悪路向け)と走行モードを切り替えることができます。
オフロードを走らず、常時2WDモードで一般道や高速道路を走行してみたところ、実燃費は燃費メーターの表示が15km/L前後で推移していました。このサイズのSUVとしては優秀な燃費ですし、ハイブリッドならさらに燃費が伸びそうです。
そして何より乗ってみて驚いたのは「運転のしやすさ」でした。
乗り込んでみると、背の高いクルマらしく視界は開けています。
全長4690mm×全幅1820mm×全高1740mm(ガソリン車・4WD)と、どちらかと言えば大きめなボディサイズなので、街中で運転するともっと窮屈に感じるのかなと思いましたが、思いのほか取り回しは良好です。
初代のエクストレイルは、クルマの四隅が分かりやすいようにデザインされたと聞きましたが、それが3代目にも受け継がれているのか、その大きさを意識するシーンはほとんどありませんでした。
ハンドリングはキビキビしているタイプではありませんが、もっとコンパクトなSUVを運転しているときくらい自然な動きで、気負わずに運転できます。
高速道路を走っているときにも、エンジンのトルクが低速から中速までしっかり出てくれるので、どんなシーンでもスムーズに加速できます。
エクストレイルには「インテリジェント エンジンブレーキ」と「インテリジェント トレースコントロール」というシステムがあり、カーブを曲がる際に、エンジンブレーキで速度調整したり、ブレーキ制御でより曲がりやすくなっているそうです。
こうした走行安定性を補助するシステムが導入されていることもあって、コーナリングで大きく膨らんだりせずに安定して走れることも、全体的な運転のしやすさにつながっていると感じました。
さらに2017年以降には、高度運転支援システムの「プロパイロット」も搭載されたので、高速道路での運転がより楽になったことも大きなポイントです。
現行型エクストレイルに採用されているのは、いわゆる「プロパイロット1.0」なので、最新EV「アリア」のようなハンズフリーはできませんが、前車の追走やアクセル/ブレーキ/ハンドルのサポートなどがあるので、ロングドライブで疲れている時や渋滞時は本当に重宝します。
※ ※ ※
エクストレイルといえば、4WD性能が高く、オフロードやアウトドアなどアクティブな用途で積極的に使われる“タフギア”のイメージが強いですが、今回改めて現行型エクストレイルに乗ってみて、普段の使い勝手もとても良いところに人気の秘訣があるのではないかと実感しました。
人も荷物もたっぷり入るうえに、取り回しも十分良く、4WD性能も高いけれど、燃費も悪くない……。
いくらアウトドアが好きな人でも、さすがに毎日キャンプに行ったり、山や川に行ったりする人は多くないはず。
やはり一番長く運転する街中や高速道路での運転のしやすさはとても大事なことです。そして、いざという時には、4WDの性能をいかんなく発揮!
全方位で抜け目のないタフなSUVだからこそ、現行型エクストレイルはここまでの人気を誇ったのかもしれませんね。
すでに海外では4代目の新型エクストレイルが発表されています。34万台もの現行型ユーザーも、きっと新型の登場を待っているに違いありません。
新型が日本に導入された際には、さらなる人気を呼ぶモデルとなりそうです。
ハイブリッドの出来は良くなかったけどね…
秘密も何も日本市場で売れなっかただけの話だろう。
もっと売れなければ廃止かニューモデルだろうが、中途半端にディーラーが半商用車的に売っていれば廃止するわけにもいかない。