なぜ新車の「生産延滞&長納期」が続く? コロナだけじゃない事情も! 「いますぐ買える」車種はなんなのか

「国内専用車」の「ガソリン車」なら比較的納期は早い?

 とはいえ、できる限り早くクルマを手に入れたいというユーザーニーズがあることも事実です。

 では、どういったクルマであれば、比較的早く手に入れることが可能なのでしょうか。

 具体的な納期については、メーターや車種、販売店ごとの事情による部分が大きくなりますが「国内専用車」の「ガソリン車」が納期が早い傾向があるようです。

 現代のクルマの多くは、「世界戦略車」などと呼ばれるグローバルモデルとなっており、基本構造が同じクルマを各国向けにカスタマイズして販売しています。

 そのため、生産されるクルマのすべてが日本向けに販売されるわけではなく世界中の市場との「取り合い」となります。

 残念ながら、多くの自動車メーカーにとって、日本市場の優先順位はそれほど高くありません。

 そのため、世界の各市場で販売されている車種は、どうしても日本向けの割り当て台数が少なくなってしまい、結果として長納期化する傾向があります。

 加えて、グローバルモデルでは、使用される部品や物流網など世界中に及ぶため、世界情勢の影響を受けやすいという点もあります。

ホンダ「ヴェゼル」の「e:HEV PLaY」は部品供給の遅れにより注文受付を一時停止している
ホンダ「ヴェゼル」の「e:HEV PLaY」は部品供給の遅れにより注文受付を一時停止している

 また、各自動車メーカーが発表している納期状況を概観すると、ハイブリッド車は長納期化している傾向があるようです。

 ハイブリッド車は、ガソリン車に比べて半導体の使用量が多くそれにともない、より多くのワイヤーハーネスも必要となり、昨今の部品不足の影響を受けやすいと考えられます。

 これらを総合すると、そもそも国内専用である軽自動車は比較的納期が早い傾向があるといえます。

 また、ミニバンも国内専用車が多いため、ガソリン車を選べば比較的早く手に入れることができるかもしれません。

 車種や仕様などにこだわらず、とにかく納期優先ということであれば、在庫車から選ぶという方法も考えられますが、その場合でも人気車種やハイブリッド車の在庫は全国的にもほとんどないようです。

 なお、現在の納車状況に関して前出のホンダは次のように説明しています。

「生産状況の変化に伴い、既にご注文頂いておりますお客さまにおかれましては、車種によっては当初ご案内した納期に間に合わない場合がございます。

 また、今後ご注文頂くお客さまにおかれましても、現在ご案内している納期は現状の納期見通しであり、お届け迄に当初のご案内よりお時間がかかる可能性がございます」

※ ※ ※

 現在、自動車メーカーは納期の短縮化に向けてさまざまな取組みをおこなっていますが、先の見通しが立たない昨今の情勢を見ると、かつてのような納期でクルマを手に入れられるようになるためにはまだまだ時間がかかりそうです。

 現状では、納期を優先するなら車種や仕様にこだわらないようにするか、あるいは中古車なども視野に入れるかといった選択肢をとらざるを得ないようです。

 そのため、中古車市場でも相場価格が高騰するなどの影響も出ており、人気車種では新車価格を超えている値が付けられることもあります。

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