なぜ新車の「生産延滞&長納期」が続く? コロナだけじゃない事情も! 「いますぐ買える」車種はなんなのか

2022年6月現在、国内新車市場では長い納期が問題となっています。ユーザーは欲しくても手元に届かない。そして販売店では売りたくてもクルマが入ってこない。という状況です。なぜそのような事態となっているのでしょうか。

半導体不足にウクライナ危機、納期が長引く要因とは?

 昨今の国内新車市場では、多くの車種がこれまでには考えられないほど納期が長期化しています。
 
 2022年6月現在においても以前として納車時期が長い状態ですが、なぜそのような事態となっているのでしょうか。
 
 そして、比較的にすぐ買える国産新車にはどのようなものがあるのでしょうか。

日本のみならず世界各国でも人気のトヨタ「ランドクルーザー」 納期は4年程度となるといわれる
日本のみならず世界各国でも人気のトヨタ「ランドクルーザー」 納期は4年程度となるといわれる

 これまで、新車を購入してから実際にクルマがユーザーの元へと納車されるまでの期間は、早ければ2週間程度、遅くても1か月程度というのが一般的でした。

 もちろん、特殊なメーカーオプションを設定したり、そもそも受注生産だったりするような高級車などであればその限りではありませんが、新車販売台数ランキング上位にランクインするような車種で、納車までに数か月を要するということは極めてまれでした。

 しかし、現在は多くの車種で3か月から6か月の納期となっていることが珍しくなく、場合によっては1年以上という例も見られます。

 クルマに限った話ではありませんが、納期を左右するもっとも重要な要素は、需要と供給のバランスで、購入希望者に対して生産台数が少なければ納期は長くなるということです。

 近年の長納期化の主要な原因とされているのは半導体不足です。

 現代のクルマにはあらゆる部分に半導体が用いられていますが、同時に「産業のコメ」と呼ばれる半導体はクルマのみならずあらゆる電子機器に用いられています。

 しかし、半導体を生産できる企業は世界でも非常に限られています。さらに、コロナ禍によるリモートワークや巣ごもり需要の高まりをうけて、パソコンやゲーム機などの電子機器を求める人が増えました。

 そのなかで、半導体メーカーは高い基準が求められる自動車向け以外への供給を増やしたことで、自動車向け半導体が不足するという事態がおきました。

 さらに、ウクライナ危機も自動車業界に打撃を与えており、とくに深刻なのはワイヤーハーネスです。

 クルマのなかにある無数の電子機器をつなぐ役割をするワイヤーハーネスは、人間の神経に例えられますが、その主要な工場のひとつがウクライナにあり、今回のウクライナ危機によって大きく影響を受けています。

 ほかにも、上海でのロックダウンの影響など、コロナ禍による影響も少なくありません。

 2022年1月21日にトヨタは生産長引く納期に対して以下のように説明しています。

「コロナ感染の拡大並びに世界的な半導体部品不足により、現在、多くの車種で生産遅れが発生しております。

 コロナ感染につきましては、各職場・仕入れ先に対し、感染対策を徹底して参るとともに、部品調達につきましても、幅広く部品・半導体メーカーへの協力の呼びかけをして、他地域での生産をするなど、全力で部品の供給確保に努めてまいります」

 また、ホンダも同様に以下のような説明をアナウンスしています。

「昨今の新型コロナウィルス感染拡大影響や慢性的な半導体不足、及び不安定な海外情勢等の複合的な要因により、部品入荷や物流に遅延が生じております」

※ ※ ※

 このように、自動車業界は複数の要因が重なった結果、思うように生産できていないという状況に陥ってしまっています。

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