「それって食わず嫌いでしょ?」クルマ好きなオジサンがなぜか使いたがらない先進機能 3選
一度試せば手放せなくなるのが最新モデルの「先進運転支援機能」も、クルマ好きなベテラン勢は「自分で運転操作したほうがラク」と考える人も多い様子。しかし実のところ、まだ使ったことがないだけなのかもしれません。
一度試せば実感できるはず!? 最新モデルの先進運転支援機能 3選
カメラやセンサー技術などの発展により、クルマの運転を支援する先進機能の普及が急速に進んでいます。
ロングドライブで渋滞にハマってしまったときなどに使えば、疲労の軽減につながります。
ところがクルマ好きのオジサン勢に訊くと、案外こうした機能を活用できていないといいます。なぜでしょうか。
そもそもクルマ好きと呼ばれる人たちは「運転行為が苦ではない」という大前提があります。
長時間に渡りアクセルやブレーキ、ステアリングの操作をおこなうこと自体が、ドライブの行為のひとつとして楽しめるので、わざわざ先進機能で「支援」してもらう必要もない、と感じている訳です。
SNSでも「(運転支援機能は)大きなお世話だ」「自分で操作したほうがラク」といった意見が、クルマ好きなベテラン勢を中心に発信されていることもしばしば見られます。
しかしせっかく装備されている便利な機能だけに、ベテランドライバーやクルマ好き勢だって有効活用しない手はありません。
ここで改めて「使いこなしたい便利な先進運転機能 3選」をご紹介しましょう。
●「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」
「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」は、設定した車速を維持したままアクセル操作を解放してくれる「クルーズコントロール」に「Adaptive(アダプティブ:適応性のある)」な機能を追加したものです。
具体的には、先行車両がいる場合は適切な車間距離をもって追従し、渋滞時に先行車両が停止した場合には、自車も自動的に停止させます(メーカーや車種により適用条件は異なります)。
レーダーやカメラなどのセンサー技術を用いて先行車両を認識し、アクセルやブレーキ操作を代行してくれます。
さらに車種によってはACCと連動し、車線を維持するためのステアリング操作の補助もしてくれる、いわば「半自動運転」というべき一歩進んだ機能を備えるクルマも増えています。
普及初期のころは、車種によってはやや不自然な動作のため「自分で運転操作したほうがいい」と感じるケースもありましたが、近年はかなり自然に稼働してくれます。
一度慣れてしまえば、次からはもう手放せなくなる…そんな先進運転支援機能の代表格といってよいでしょう。
●「オートライト」
2020年4月から新型車への装備義務化がはじまった「オートライト」機能は、まさに読んで字のごとく、周囲の明るさに応じてヘッドライトを自動で点灯してくれる便利機能です。
夕暮れの時間帯は、ドライバーからは周囲が見えていても、歩道側や対向車線などからはクルマが見えづらいことがあり、早期のヘッドライト点灯が求められます。オートライト機能は、そんなときに素早く反応してくれます。
ただし車種や年式により、いくつかの機能差があります。
すでに10年数以上前から広く普及しているのは、ライトスイッチで「AUTO/ON/スモール/OFF」を選択するタイプ。
ただ自らON/OFFするのが当たり前になっているドライバーのなかには、そもそもAUTOの存在を知らない人すらいるといいます。
一方最新モデルでは、AUTOがデフォルト設定となっているものも多く、任意でライトを消す際にはライトスイッチを長まわししないとOFFできないようになっています。エンジン再始動後は再びAUTO状態に戻ります。
ベテランドライバーに訊くと「橋脚下を連続して通過するような場合、頻繁にライト点滅を繰り返すのが、先行車をパッシングしているようで嫌だ」と話します。
とはいえオートライトが点灯するのは、周囲が暗いということの証しです。うっかり無灯火で走るほうがよほど危険ですから、AUTOに入れっぱなしにしておいたほうが結果的に安全だといえるでしょう。
●「オートブレーキホールド」
シフトをD(ドライブ)に入れて走行時、信号待ちや渋滞などで一時停車した際、長くブレーキを踏み続けるのは地味に疲れるものです。
そんなとき、一度ブレーキを踏み込んでしまえば、足を離しても停止状態を維持してくれるのが「オートブレーキホールド」機構です。
再発進時も、アクセルをスッと軽く踏み込めば自動で解除してくれるので、ボタン操作などは必要ありません。
電子式パーキングブレーキの機能を用いた便利装備として、軽自動車に至るまで近年急速に採用が拡がっています。
前出のACCを装備するクルマなら、オートブレーキホールド機能もセットで備わっているケースが多いです。
ACC同様に、いちど使ってみると次からはないクルマが考えられなくなるほど、非常に便利な機能といえます。
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今回紹介した3つの先進装備は、いずれも運転を「支援」する「補助的な機能」だということは、忘れてはいけない「原理原則」です。
どんな先進運転機能を利用するにせよ、「発進」「加速」「ハンドル操作」「停止」といった運転の主体者は、常にドライバーにあります。
もし操作から解放されていたとしても、いつでも自らブレーキやアクセル、ステアリング操作が対応できるよう「構え」の姿勢をとっていることが肝要となります。
例えばACC利用時にひざを立ててペダルから右足を遠ざけたり、よそ見をしたりするのは論外です。
緊急回避が必要なとき、瞬時に対応できるよう心がけましょう。
俺も運転好きだけど、高速道路ではACCとLKASを積極的に活用してる。
疲労感が全然違うね。
もう付いていない車には戻れないなぁ。