世界初の量産ハイブリッド車誕生から25周年! 21世紀に間に合ったトヨタ初代「プリウス」の偉業とは

トヨタは1997年8月に、世界初の量産ハイブリッド乗用車である初代「プリウス」を発売。そして、2022年はプリウス誕生から25周年という大きな節目を迎えます。そこで、初代プリウスとはどんなクルマだったのか、振り返ります。

誕生から25周年! トヨタ初代「プリウス」を振り返る

 日本が誇る低燃費のエコカーといえば、トヨタ「プリウス」です。現行モデルは2015年に発売された4代目で、燃費性能は今も世界トップクラスに君臨し続けています。

偉業を成し遂げ、世界の自動車史に燦然と輝く初代「プリウス」
偉業を成し遂げ、世界の自動車史に燦然と輝く初代「プリウス」

 初代プリウスは1997年8月に誕生。世界初の量産ハイブリッド乗用車としてそれまでのエコカーの概念を変え、まさに世界の自動車史に残るエポックメイキングなモデルです。

 そして、2022年はプリウス発売から25年という、大きな節目を迎えます。そこで、初代プリウスはどんなクルマだったのか振り返ります。

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 トヨタによるハイブリッド車開発の歴史は古く、1965年からおこなわれていました。当時、トヨタがハイブリッド用として注目していたのが、省エネルギー、軽量、コンパクト、低環境負荷という優れた特性を持つガスタービンエンジンです。吸気・圧縮・燃焼・排気という一連のサイクルを回転運動のみでおこなうという特徴があり、ジェットエンジンもガスタービンエンジンのひとつに挙げられます。

 トヨタは、このガスタービンエンジンを搭載したハイブリッド車の開発を1969年にスタート。1975年の第21回東京モーターショーに「センチュリー・ガスタービンハイブリッド実験車」を出展し、1977年の第22回東京モーターショーでは、ハイブリッドシステムを小型化した「スポーツ800 ガスタービンハイブリッドカー」を出展しました。

 その後、トヨタによるガスタービンハイブリッドの開発は1980年代まで続けられましたが実用化はされず、レシプロエンジンをベースにしたハイブリッドシステムに移行。

 プリウスに直接つながる市販ハイブリッド車の開発がスタートしたのは1993年といわれています。

 そして、1997年8月に「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーとともに、初代プリウスが発売されました。

 車体は空力性能を考慮したユニークなクサビ型シェイプの4ドアセダンで、Cd値(空気抵抗係数)は0.30を達成。サイズは全長4275mm×全幅1695mm×全高1490mmと、現在の水準ではかなりコンパクトなサイズでした。

 内装も先進的なデザインで、インパネ中央の上部にはデジタルのスピードメーターや燃料計、各種警告灯を配置した横長の液晶モニターを設置し、さらにその下には5.8型ワイドディスプレイが標準装備され、オーディオ画面(ラジオ/テープ)、車両情報画面(ハイブリッドエネルギーフローと燃費&回収エネルギー情報)、AV調整画面(音質画面調整)、FM多重放送(見えるラジオ)の4種類の画面選択が可能のほか、ウォーニング画面も表示できました。

 また、足踏み式パーキングブレーキとコラム式シフトレバーを採用し、サイドウォークスルーが可能で、ミニバン的なユーティリティが採用されていました。

 プリウスは同クラスのガソリン車と比べて2倍の燃費性能を開発目標に定め、当時としては驚異的な28km/L(10・15モード)という低燃費を実現。

 実際に従来のガソリンエンジン搭載のAT車と比べ約2倍の燃費性能であり、CO2の排出量を約2分の1に削減することができたことになります。

 さらにCO、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)といった大気汚染物質を、当時の規制値の約10分の1に抑えることにも成功しました。

 この低燃費を実現したパワーユニットは、最高出力58馬力の1.5リッター直列4気筒ミラーサイクルエンジンと、41馬力のモーター、さらにエンジンとモーターの駆動配分や、発電を制御する動力分割機構を組み合わせた「THS(トヨタ・ハイブリッド・システム)」です。

 走行用バッテリーは安定性や信頼性、コストを重視してニッケル水素電池を採用していました。

 THSによって発進時と軽負荷時はエンジンを停止してモーターのみで走行(ごくわずかな距離のみ)し、通常走行ではエンジンの動力を2経路に分割して、タイヤを駆動するとともに発電をおこなってモーターがエンジンをアシスト。

 また、全開加速ではバッテリーからもモーターへ電力を供給し、減速時は回生した電力をバッテリーに蓄え、さらにバッテリーに充電が必要な場合は走行中にバッテリーに電力を供給するなど、一連の駆動システムの要素は現在のストロングハイブリッドと大きく変わりません。

 価格は215万円(消費税含まず)と、同クラスのガソリン車よりも50万円から70万円高価でしたが、実際はかなりのバーゲンプライスだったようです。

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 初代プリウスはハイブリッド車という新たなジャンルを確立しましたが、当時ユーザーの環境意識はまだそれほど高くなく、また高額なハイブリッド車に対しても懐疑的だったこと、さらに走行用バッテリーの製造も容易ではなかったことなどから生産台数も限られ、大ヒットには至りませんでした。

 しかし、プリウスが他メーカーに与えた影響はすさまじく、世界中の自動車メーカーがトヨタに追従してハイブリッド車を開発しました。まさに世の中を一変させた偉大なクルマといえるでしょう。

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