窓の「油膜」雨の日になぜ危険? 梅雨対策でやっておきたいクルマの簡単メンテナンスとは
視界不良への対策は?
次に、視界不良を改善するにはどのような方法が有効なのでしょうか。
「やはりフロントウインドウをいかにクリアな状態に保つかがポイントです。ボディコーティングが劣化してできた油膜により、夜間に走行したときにウインドウがギラギラと光ったようになりますし、ワイパーもきれいに水切りできなくなります。
視界を確保するには、フロントウインドウの『油膜取り』と『ワイパーの交換』がもっとも手軽で効果的だと思います」(H整備士)

油膜の原因は劣化したコーティング剤だけでなく、ワイパーゴムの油分や周囲のクルマから排出される排ガスや汚れなどさまざまありますが、意外に知られていないのが雨に含まれる大気中の汚れだとH整備士はいいます。
「雨は大気中のチリやホコリなどを含んでおり、窓の表面に付着すると水分が蒸発して汚れだけが残ってしまいます。
さらにそのまま放置が続くと汚れが固形化して水アカになって、単純な洗車作業では落ちなくなってしまうのです」(H整備士)
そこで活用したいのが市販の「水アカ取り専用クリーナー」です。コンパウンドに近い研磨剤の成分が含まれており、表面の固形化した汚れを落とすことができます。
「ワイパー交換にしても撥水コーティングでも、きれいな下地が基本です。まずは専用クリーナーなどで表面の固形化した汚れを落としておくと良いでしょう」(H整備士)
また、雨天時のクリアな視界が得られると人気の撥水コーティングですが、カメラを使った自動ブレーキや安全運転支援システム搭載車はコーティングの水滴を誤認識する可能性もあるようです。
「その点も踏まえると、撥水コーティングより新しいワイパーを使用するほうが安全です。
撥水コーティングは均一に施工できていないとワイパーのビビリなども引き起こすことも多く、フロントウインドウはできるだけ何も塗らないほうが良いと思います」(H整備士)
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フロントウインドウの内側の曇りも視界に影響します。曇りの原因は、見えない汚れが内側に付着しているケースがほとんどで、ウインドウの内側も定期的に掃除することで曇りはかなり改善されます。
汚れたタオルで拭いてもキレイにならないので、不純物の入っていない精製水でマイクロファイバーを濡らして拭き上げるなど、内側の汚れをキレイに取り除くことが良好な視界を保つポイントといえそうです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。















