斬新ハンドル採用のトヨタ「新型SUV」ついに投入! 丸形は採用しない!? 「bZ4X」はじめ日産「アリア」も中国で発売間近か

トヨタの新型「bZ4X」と日産新型「アリア」は、ともに両社渾身のクロスオーバーEVです。その2台がEVの本場ともいえる中国市場に投入されます。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

トヨタ新型「bZ4X」、日産新型「アリア」中国で続々生産へ

 トヨタが満を持して送り出す新型SUV「bZ4X」、そして日産の新たなチャプターを切り開く新型SUV「アリア」。
 
 どちらもトヨタと日産のSUVタイプのEVとして世界中から期待を集めていますが、この2モデルが中国向けに現地生産されることがわかりました。

斬新な形状となる新型「bZ4X」のハンドル 。日本向けは丸形のみだが、中国向けはこの形状のみとなるという(画像はbZ4Xプロトタイプ)
斬新な形状となる新型「bZ4X」のハンドル 。日本向けは丸形のみだが、中国向けはこの形状のみとなるという(画像はbZ4Xプロトタイプ)

 この情報が掲載されたのは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)のサイトです。

 工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国ではメーカーが新車を正式発表する前に、その情報を工信部へ届出をおこなう必要があります。

 そしてその届出情報は毎月15日ごろに工信部のサイトに掲載されるため、それを元にこれからどのようなクルマが登場するのかがわかります。

 今回判明したのはトヨタと広州汽車の合弁会社「広汽トヨタ」が製造・販売をおこなう新型bZ4X。

 そして日産と東風汽車の合弁会社「東風日産」が製造・販売をおこなう新型アリアです。

 新型bZ4Xはトヨタが2025年までに合計で7車種を展開する予定の「bZシリーズ」第一弾となるSUV、そしてアリアは2019年の東京モーターショーでコンセプトモデルを発表、世界戦略車として欧州や北米、中国にも投入予定のSUVです。

 トヨタのEV戦略の要となるこの新型bZ4Xは、2021年4月に開催された上海モーターショーで、量産車に近い状態のコンセプトモデル「bZ4Xコンセプト」を発表。

 その後、2021年11月の広州モーターショーでは「bZ4Xプロトタイプ」としてプロトタイプモデルがお披露目となりました。

 現在トヨタが展開する合弁会社は第一汽車との「一汽トヨタ」、広州汽車との「広汽トヨタ」の主にふたつが存在します。

 そして基本的に中国市場におけるトヨタはひとつのモデルを、デザインと名前を変えた姉妹車としてふたつの合弁会社から展開する傾向にあります。

 例えば、トヨタの小型セダン「カローラ」は、日本ではもちろんカローラとしてお馴染みで、中国でも一汽トヨタがカローラを製造・販売しています。

 一方、同じカローラでも広汽トヨタからはデザインの異なる姉妹車が「レビン」として販売されています。

 これ以外にも「アリオン/レビンGT」、「イゾア/C-HR」、「RAV4/ワイルドランダー」などというように、それぞれ姉妹車として展開されています。

 トヨタではこのような手法が伝統的に取られていましたが、bZ4Xでは初めてふたつの合弁会社から同じデザイン、同じ名前で販売されることになりました。

 実際に2022年3月に一汽トヨタのエンブレムをつけた一汽トヨタ版bZ4Xが工信部のサイトに登場。そして4月にはデザインがまったく一緒の広汽トヨタ版bZ4Xが同サイトに登場しています。

 名前を変更しないままふたつの合弁会社から販売するのは、どちらもまとめて「bZシリーズ」の一員として展開したいというトヨタ側の考えだと推測できます。

 では、中国で販売される新型bZ4Xのデザインは基本的にほかの市場向けと同一です。

 これに、一汽トヨタ製であれば一汽トヨタ、広汽トヨタ製であれば広汽トヨタのエンブレムが左後ろに付与され、日本では単一グレードとなりますが中国ではアメリカで同じく2グレード展開になりそうです。

 その証拠に、3眼LEDヘッドライト装備モデルと2眼LEDヘッドライト装備モデルが別々に届出されています。

 そしてホイールサイズは235/60R18と235/50R20のふたつが存在。これは、アメリカにおける「XLE」が2眼LEDヘッドライトに18インチホイール、上位グレード「Limited」が3眼LEDヘッドライトに20インチホイールという組み合わせになっているので、中国でも同じ仕様になることでしょう。

 駆動方式に関しても同様に2WDモデルと4WDモデルを用意。ちなみに、中国向けbZ4Xは中国の大手バッテリーメーカー「寧徳時代新能源(CATL)」製バッテリーを搭載することが備考欄から確認できます。

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