トヨタが「新車の紙カタログ」廃止へ 「スマートカタログ」に置き換え2023年3月目処に

トヨタは、2023年3月をめどに販売店などで配布される紙カタログを廃止する方針であることが明らかになりました。これまで新車販売において欠かすことのできなかった紙カタログが廃止されるのには、どのような背景があるのでしょうか。

トヨタが新車の「紙カタログ」を廃止へ

 トヨタは、販売店などで配布される紙カタログを廃止し、WEBでのデジタルカタログなどに移行する方針であることが明らかになりました。
 
 これまで新車販売において欠かすことのできなかった紙カタログが廃止されるのには、どのような背景があるのでしょうか。

トヨタは販売店に「紙カタログの廃止」に関する案内を出しているという
トヨタは販売店に「紙カタログの廃止」に関する案内を出しているという

 2022年5月上旬現在、この件についてトヨタから公式なアナウンスはありませんが、複数の販売店関係者からの情報によると、2023年3月をめどに新車の「紙カタログ」を廃止し、デジタルツールを活用した接客を推進していくようです。

 複数のトヨタ関係者は「2023年3月を目処に紙カタログを減らしていくという話を聞いています」と話します。

 すでにトヨタの一部販売店では店頭のタブレット端末で閲覧可能な「スマートカタログ」を活用した商談が行われており、今後は紙カタログ廃止に伴い、すべての店舗で導入される見込みとのことです。

 スマートカタログでは、通常のカタログ情報を閲覧できることはもちろん、動画による機能説明も受けられることから、より密度の濃い情報をよりわかりやすくユーザーに伝えられ、反応も上々といいます。

 実際に首都圏のトヨタ販売店では「最近はタブレットやPCの画面で説明することも増え、紙カタログは店頭であまり使わなくなってきています」。

 また、近畿圏のトヨタ販売店でも「店頭では、タブレットなどを使うことで大体は説明可能です。画面上でボディカラーを変えたり、オプション有無なども比べたりと紙カタログを見ながらやるよりは効率は良くなっていると思います」と話します。

 一方、トヨタ以外の自動車メーカーはどうなっているのでしょうか。

 日産の販売店では「最近ではオンライン商談といった取り組みなどもあり、画面上でおこなうことが多くなっています。また、オンラインに不慣れな人でも1度はインターネットで車種情報を見てから来店されることが多く、紙カタログではなく、『ホームページのこの部分』という風に質問されることが増えています」と、最近のユーザー行動を説明しています。

 同様にホンダの販売店でも「タブレットを使ってご説明することが多くなっています。紙だと伝わらない機能や操作方法を動画で説明できる点が非常に便利で良いと思います」。

※ ※ ※

 現在では、インターネット上でほとんどの情報を得られるため、紙カタログによって比較検討する必要性が薄れたことや、先進安全装備やデジタル機能を搭載するクルマが増えたことで、紙面での機能説明に限界が見られるようになりました。

 また、印刷・送付コストも重荷となっているようです。

 複数の販売店関係者によると、紙カタログ1冊あたりのコストは「一般的な車種のもので数百円、高級車やスポーツカーなどの豪華な装丁のものでは1000円を超える場合もある」といいます。

 さらに、近年世界的な課題となっている脱炭素の側面からも、デジタル化を推進するメリットは多いと考えられます。

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5件のコメント

  1. 紙カタログ結構好きなんだけどなぁ…
    確かに、HP見れば大体の情報が載っているしセルフ見積もりとかも出来るしな
    まあこれも時代の流れか…

  2. 今まで乗った車のカタログは全部保管してあるからこれから購入する車のカタログも勿論保管しておきたい。
    有料でもいいから紙カタログは続けてほしい。

  3. PDFで配布されるようになるのであれば、いままで細部の写真が無かったところまで撮影して欲しいですね。たとえば、操作パネル系、メーター周り、カタログとは別に運転席と後席からの360度写真とか。結構、肝心な部分がカタログに記載されていないんですよね。
    例えばダイハツのハイゼットカーゴなんか、後席ドア内側の写真がない。スズキエブリィもカタログに微妙に映るか映らないかの状態。後席ドアの窓の開閉についてもカタログに載ってないとかユーザーから見たら有り得ないです。ハイゼットもOEMのサンバーも後席ドアの窓はちょっぴりしか開かないので迷いますね。エブリィはハンドルで開けられるようなので。
    スズキは運転席からの360度写真を確か公表していたようですが、他メーカーも見習って欲しい。360度カメラなんて、安いものは4~6万円程度。高画質のもので11万円程度で買えます。メーカーがこの程度の資機材を買えない訳はないですからね。デジタル化することで360度写真も車ごとの動画なども紹介してくれればユーザーも購買意欲が増すと思うんですけど、メーカーはそうは思っていないんでしょうね。

  4. デジタルカタログは非常に見にくいと思います。
    グレード装備を比較検討したり、オプションカタログで用品を見たり、諸元表を見たりするのは紙カタログが便利です。
    買った記念にもなりますし。
    グレード装備表も、現在の色分け方式より昭和時代の○△☓方式のほうが理解しやすかったです。

    • 降りれるもんならおりてみたら笑

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