トンネル内にプロジェクションマッピング!? 開通した新東名「伊勢原大山−新秦野」に投入された数々の新設備とは

ホタルの住む環境に悪影響を与えない照明

 さらにトンネルの壁には黄色い視線誘導線が引かれています。これは、ちょうどトラックの運転席の高さに近いところに線が描かれており、視線を誘導することで、運転手の疲労軽減を狙っているとか。

新東名高速道路・羽根トンネルに設置されたプロジェクションマッピング
新東名高速道路・羽根トンネルに設置されたプロジェクションマッピング

 ちなみにトンネルの壁には、さらに2本の線が進行方向に張られています。

 これは、トンネル内に向けたラジオ放送用のアンテナ。この2本の線からラジオの電波が流れているのです。このアンテナは、トンネル外にも張られた場所があります。高速道路を走るときに壁にこの線が張ってあれば、ラジオのアンテナの可能性が大です。

 照明関係でも、新東名は最新の設備が採用されています。それが低位置照明設備です。

 とくに、今回の伊勢原大山ICから新秦野ICまでの区間は、交差する河川にホタルが生息しているとか。そのホタルの住む環境に悪影響を与えないよう、照明を路側壁に設置して道路から光が漏れないように配慮しています。これが、最新の低位置照明の採用の理由です。

 また濃霧のときは、路面全体ではなく、車線の外側を中心に照らすように配光を調整。光の乱反射防止を狙います。

 照明設備の見た目は、四角い黒い箱というのも特徴的です。

 料金所のつくりも最新式です。ブースはすべてが無人になり、現金車の料金徴収も自動となりました。また、料金所ゲートの上に掲げる道路情報掲示板はコンパクト化され、さらに景観にマッチするように濃い茶色を採用。圧迫感を軽減しています。

※ ※ ※

 走ってしまえば、あっという間に通りすぎてしまい、目に留まらない高速道路の設備たち。でも、そんな設備が高速道路の安全を守っているのです。

 次々に生まれ、アップデートしてゆく高速道路の施設たち。一度は、そんな道路設備に目を向けてみるのはいかがでしょうか。高速道路の移動が、きっと、これまで以上に楽しくなるはずです。

高速が進化してる!! 開通した新東名で見た数々の最新設備を【画像】で見る(30枚)

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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