「狭そうだけど…」 実は快適かも「軽の車中泊仕様」はアリ? 寝たくなる人気軽自動車 3選
アウトドアブームの盛り上がりに伴い、旅先でクルマに寝泊まりする“車中泊”が注目されています。人気の高まりに伴い、価格の手ごろな軽自動車で気軽に車中泊をするユーザーも増加。メーカーも純正の車中泊用アクセサリーを増やしています。今回は車中泊可能な便利アイテムを揃えた人気の軽自動車3選をお届けします。
車中泊ブームの盛り上がりをメーカーも敏感に察知! ツボを押さえた純正アイテムを用意する人気軽自動車3選
コンパクトで価格も手ごろな軽自動車を活用して、車中泊を楽しむユーザーが増えているようです。
需要の盛り上がりをメーカーも敏感に察知。次々と車中泊に対応したカー用品アイテムをリリースしています。
メーカー製ならではのツボを押さえた純正アクセサリーを、人気の軽自動車3モデルと共に紹介します。
●ホンダ「N-VAN」
ホンダの軽商用車「N-VAN」は、配送業などのビジネス用途以外にも、アウトドアレジャーや車中泊といった、一般ユーザーが趣味用途で活用することも強く意識して開発されたクルマです。
後席や助手席が床下に完全収納されるフラットな荷室空間は、自転車などを積むにも最適な設計となっています。
そんなホンダ N-VANには、車中泊にも活用できる純正オプション「マルチボード」が用意されています。
リア用とラゲッジ用を組み合わせて使用することでフラットな就寝空間を確保。しかもボード下には収納空間もしっかり確保されるので、面倒な積載物の移動もせず気軽に車中泊できる魔法のアイテムなのです。
マルチボードの価格は、リア用(助手席側)3万1900円、ラゲッジ用7万950円です(価格はすべて消費税込み、以下同)。
窓を室内から覆い、室内のプライバシーを守る「プライバシーシェード」(3万1900円)など、車中泊に活用できる豊富なオプションが用意されているのもうれしいところです。
●スズキ「ジムニー」
軽最強の四輪駆動車、スズキ「ジムニー」にも、車中泊を可能とする純正アイテムが用意されています。
室内自体は非常にコンパクトなジムニーですが、シートアレンジによって大人がしっかり車中泊できる空間を確保できます。
後席を前倒しするとフラットな荷室空間ができますが、さらに前席シートを後ろ倒しし、ヘッドレストを外すことで、荷室と一体化した就寝空間が誕生します。
ただし立体的なシートと荷室の間にはどうしても凹凸が発生してしまいます。しかもそれはちょうど背中部分にあたります。
そこでスズキが用意したのは、純正アクセサリー「リラックスクッション」(2万5850円)。
広げると全長210cm×幅54cm×厚さ2cmというサイズで、1人分の就寝スペースにぴったりと収まり、普段はコンパクトに丸めて収納することができます。
ロングドライブの疲れをいやす際など、さっと気軽に取り出してすぐに使えるのも魅力です。
●ダイハツ「アトレー」「ハイゼットカーゴ」
2021年12月、17年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたのがダイハツの軽商用バン「アトレー」「ハイゼットカーゴ」です。
新型では、従来型に比べ四角い外観デザインを採用したことで空間効率を大幅にアップ。軽商用バンでクラス最大の積載量を確保しました。
ネット通販の急激な拡大に伴い小口配送向きな軽商用バンの需要は年々非常に高まっており、まさに絶妙なタイミングでの登場となりました。
一方で、高まるレジャー需要を強く意識したのも、新型アトレー/ハイゼットカーゴのもうひとつの特徴です。
荷室には、穴あき加工せずボルトを取り付け可能な「ユースフルナット」を17か所用意し、フックやL字金具、さらにオーバーヘッドラックをつけたりと、ユーザーが自由にアレンジできる設定となっています。
また荷室床面と後席背面には防水素材のマットを採用し、レジャー道具などをガンガン積める仕様としています。
そして純正オプションとして車中泊派注目のアイテムが「収納式デッキボードセット」(20万6712円・標準取り付け費込み)です。
収納式のアルミニウム製ボードを2枚備え、後席を倒し展開すれば長さ175cm×幅111cmの“寝床”が現れます。
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車中泊の需要が年々高まっています。
一般社団法人 日本RV協会が2021年6月に発表した「キャンピングカー白書2021」によると、国内で約12万7400台のキャンピングカー(新車・中古車合計)が保有されています。これは対前年比106.7%の伸びで、年々増加傾向にあるといいます。
しかもこの数値は、日本RV協会に属する専門のキャンピングカーメーカー各社による調査結果で、自家用車をシートアレンジして車中泊したり、自身で改造して使用するケースなどは含みません。
今回紹介したように、各自動車メーカーも様々な純正オプションを用意するようになってきました。
ますます拡がるユーザーの旺盛な車中泊熱と、それに応える各自動車メーカーの対応には、今後とも注目が集まるところです。
アトレーのモデルチェンジ時期が間違ってますよ