軽自動車は“ちょっとだけ背が高い”のが流行り? スズキ新型「アルト」登場で再注目! 軽セダンを選ぶ理由

軽自動車界では、相変わらずスーパーハイトワゴンが全盛ですが、改めて見直したいのが「軽セダン」です。スズキ新型「アルト」の登場でその良さが再認識されていますが、軽自動車としては定番ともいえるボディ形状はどのようなところが魅力なのでしょうか。

軽スーパーハイトワゴンより軽セダンのほうが使い勝手が良い!?

 日本独自の規格である軽自動車では、「スーパーハイトワゴン」が相変わらず高い人気を誇っています。

 しかし、実際は長尺物や背の高い荷物を積むわけでもなく、フル乗車で乗る機会も少ないこともあり、余裕ある頭上空間よりも、高まりすぎた全高による走行中の横風からの影響や重くなってしまった重量、重心の高さなどが指摘されるようになってきました。

軽セダンの代表格 スズキ新型「アルト」(2021年12月フルモデルチェンジ)
軽セダンの代表格 スズキ新型「アルト」(2021年12月フルモデルチェンジ)

 そんななか、スズキ「アルト」が2021年12月に9代目へフルモデルチェンジ。時代のニーズに合わせて進化しつつ、初代登場の1979年から40年以上も「軽のスタンダード」として支持されています。

 現在の軽自動車の規格は1998年10月に改定施行されたもので、全長3.4m以下×全幅1.4m以下×全高2.0m以下のボディサイズであること、排気量が660cc以下、乗車定員4名というのが主な条件です。

 軽自動車は細かなジャンルが存在しており、古くから親しまれている「セダン系」、1993年にスズキ「ワゴンR」が新境地を開いた「ハイトワゴン(トールワゴン)系」、さらに全高を100mm以上も高め広々とした車内空間を実現した「スーパーハイトワゴン系」、もともとは商用車として積載性を重視した「ワンボックス(キャブオーバー)系」、高い最低地上高と大径タイヤなどを装着した「SUV系」、デザインやスポーティさなどを特化させ、どのジャンルにも属さない個性的なモデルの「スペシャリティ系」と、おおよそ6ジャンルに分類できます。

 ただし明確な基準はなく、とくにハイトワゴン系とSUV系はちょっとした装備の違いだけの場合もあったり、全高が高くてもセダン系の場合もありますし、逆にスポーティなのに高さだけでハイトワゴン扱いされてしまう車種もあります。

 そして、今回注目のセダン系ですが、全体のサイズなどは軽規格に準じるとして、ほかのジャンルとの区別という部分では、やはり全高の違いということになりそうです。

 ハイトワゴン系が1700mm以上の全高と角張った箱型のボディを採用しているのに対し、現在のセダン系の多くが1500mm台に落ち着いていて、スタイルはオーソドックスなハッチバックスタイルを採用しています。

 ちなみに、「ハッチバックなのになぜセダンと呼ぶか?」という疑問があります。そもそも「セダン」はリアデッキ(分離されたトランクとトランクリッド)を持つ3ボックススタイルとされており、かつては同意語であるノッチバックを採用した軽自動車もあったことから、それと区別するためにセダンと呼ばれるようです。

 軽セダンの最近のトレンドは、少しだけ背が高くなったボディの採用です。たとえば新型アルトの全高は1525mmで先代の1475mmと比べて50mmのアップ。

 わずか50mmではありますが、フロアやシート高はあまり変わらないので、これにより乗降性が向上しました。

 とくに高齢ドライバーも多い軽セダンでは、このちょっとした配慮を効かせているモデルがトレンドになっています。

 居住性ではハイトワゴンやスーパーハイトワゴンに若干劣るものの、シンプルな形状ゆえにスーパーハイトワゴンと比較して100kg以上軽量なことがメリットです。これだけで燃費低減という大きなアドバンテージを築くことができます。

 さらに価格差も大きく、車種によっては40万円以上も違います。「日常のアシ」として選ぶには、使い勝手や経済性なども考慮すると最適なジャンルといえるでしょう。

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2件のコメント

  1. セダンというとボンネットを開けるとエンジン入ってて、人が乗る空間に4ドア。後部にトランクがあるって意味だと思ってましたが、これもセダンというカテゴリに入るんですね。初めて知りました。

  2. 法律が変わってカーテンエアバッグ付けなくてはいけなくなっただけだと思います。

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